今年のグッドデザイン賞の受賞結果が10月3日に発表され、岩手県からは5団体が受賞した。
岩手県の企業や団体で受賞したのは岩鋳(盛岡市)、岩手日報社(同)、浄法寺漆産業(二戸市)、滴生舎(同)、てまるプロジェクト(岩手県)の5団体。いずれも審査費用を免除するなどした東北復興支援枠で受賞した。
盛岡市商工会議所と岩手県工業技術センターと共に受賞した岩鋳は、伝統的な意匠が多い南部鉄器に現代的なデザインを与えたことが評価された模様。岩手日報社はメッセージや号外を活用した情報サービスサイトのデザインが評価された。
県内の陶芸工房などで組織する「てまるプロジェクト」はユニバーサルデザインを取り入れた介護向けの福祉食器とそのコンセプトで、浄法寺漆産業と滴生舎は国産漆の産地で地元に密着しながら独自の取り組みで製造・販売することなどがそれぞれ評価された。
浄法寺漆産業の松沢卓生社長は「素直にうれしい。漆掻(か)き職人や支えてきた行政も含め、国産漆の振興に努めてきた人たちによる長年の積み重ねで受賞できたと理解している」と目を細める。
グッドデザイン賞では、今月3日から東京ミッドタウン(東京都港区)で「デザインハブ企画展」を開催中。今月28日から11月6日まで大賞の候補作70点に対し、一般投票などでグッドデザイン大賞を決める。