岩手大学ミュージアム本館(盛岡市上田3、TEL 019-621-6685)では、11月4日に開催される秋の岩手大学構内の特色ある樹木を解説付きで巡る「岩手大学構内 秋の樹木めぐり」の参加者を募集している。主催は同大学。
同企画は、岩手大学ミュージアム本館の解説ボランティアの会が、大学キャンパス内の自然景観と四季折々の眺めを地域の人たちに紹介するもの。キャンパス内には盛岡高等農林学校(同大学農学部の前身)に在籍した宮澤賢治に関わりのある事物も多く、そうした物から賢治への理解を深めるとともに、大学についての新しい発見もしてもらいたいとの思いから、2003年より毎年春と秋の2回開催している。
コースは、大学正門前をスタートし、農学部付属の植物園内の800余ある植物の中から約30本の樹木とミュージアム本館を1時間30分程度の時間で解説を聞きながら巡る。樹木巡りの終了後には、北水の池西側広場と温室内で「木の実展」と同大学茶道部による野だて、三曲部による筝曲演奏が行われる。
見物する樹木の中には、国指定の天然記念物「シダレカツラ」、同大学の卒業生が中国湖北省で原木を発見したという「メタセコイア」、花が白いハンカチのように見えるという「ハンカチノキ」、賢司の童話「鳥をとるやなぎ」や「ガドルフの百合」などにも登場する「ギンドロノキ」などがあり、秋の彩りを散策する内容になっている。
同ミュージアム解説ボランティアの会長を務める照井時彦さんは「岩手大学構内にある季節に応じた樹木を、解説員の解説を聞きながらより身近に感じてもらいたい。そして盛岡師範学校設置以来100年以上の歴史を有する岩手大学が、これまでどのような地域貢献の研究を行ってきたのか、実学の歴史を紹介しているミュージアム本館もぜひ多くの方に見ていただきたい」と話している。
11月4日当日は12時30分より、岩手大学正門前で受け付けを行う。参加無料。