東北電力盛岡営業所(盛岡市紺屋町、TEL 019-653-4967)と雫石町の福祉作業所「かし和の郷」(雫石町千刈田、TEL 019-691-1230 )は10月18日、共同でチューリップの球根の植える活動「花いっぱい運動」を実施した。
同運動は1993年に行われた「アルペンスキー世界選手権盛岡・雫石大会」を契機に、国道46号線沿いなど同町内を花のプランターで飾る環境整備運動の一環として行われているもので、今回で8回目。
この日、60個のプランターに植栽されたチューリップの球根は赤、白、黄、ピンク、赤/白の5種類、500個。同作業所の入所者19人と東北電力盛岡支社、葛根田地熱発電所、東北水力地熱・葛根田地熱事務所ら総勢約45名が共同でチューリップの球根を一つ一つプランターに植える作業を行った。
同作業所の佐々木百合子所長は「この植栽作業もすでに8年目で、入所者たちはみんなこの時期になると『またチューリップ植えるの』と楽しみにしている。花に触れることで入所者の顔も生き生きしてくるのがわかる」と話す。
今回植えられたチューリップは来年のゴールデンウィークごろに花が咲くとのことで、「かし和の郷」や雫石町の福祉センターの庭などに飾られる。
「花いっぱい運動」は東北電力側がすべての球根とプランターを寄贈し「かし和の郷」が育てる「協調」の体制で行われるもので、東北電力としては「同町内に花を飾る事業に呼応する形(総務課の平沼秀和さん)」で同社の環境保全活動の一環として8年前より実施している。一方、ボランティアとして同運動に参加する「かし和の郷」は「入所者が花の植栽作業のノウハウを覚えることで、将来的にはこの作業所の事業の一つとして展開する(佐々木所長)」ことを視野に入れているという。
「かし和の郷」は知的障害者の就業を支援する作業所で、廃食油を再利用したバイオディーゼル燃料(BDF)の精製のほか、資源回収、タオルなどの印刷、アームホルダー加工、野菜の栽培、お土産品の製造販売を手がけている。