盛岡市青山地区にある「旧覆練兵場」(盛岡市青山2)で10月19日~21日、「みんなで持ち寄る・昭和の暮らし展」が行われる。
同展は10月20日の「近代化遺産の日」を中心に開催される「近代化遺産・全国一斉公開2007」に合わせて行われるもの。一般の市民から持ち寄られた戦前戦後の時代の家具や道具を展示し、近代建築の面影を今に残す青山の旧覆練兵所に並べることで、古き良き昭和の時代を振り返る。
展示する家具や道具はレコードプレーヤーやラジオ、魔法瓶、パン焼き機、鍋、釜、ちゃぶ台、当時の雑誌などで、青山地区の市民に呼びかけて集められたもののほか、過去に盛岡市に寄付されたものから約200点が展示される。なかには四十四田ダムの完成に伴って水没を余儀なくされた農家から移転の際に盛岡市に提供されたもの含まれる。
同展を企画する盛岡市教育委員会事務局・歴史文化課の千田和文さんは「この地域は戦時中、軍の施設として全国からたくさんの人が集められた場所でもあり、さまざまな物語が息づいている。元首相の田中角栄氏も青山の練兵場に連れてこられたといわれているが、そうした地域の歴史を当時の家具や道具を通して感じ取ってほしい」と話す。
開催時間は10時~16時。無料
近代化遺産の施設公開は旧覆練兵場のほかに、「旧第九十銀行本店本館(もりおか啄木・賢治青春館)」(中の橋通1)や旧石井県令私邸(清水町7)、岩手県公会堂(内丸)でも行う。旧石井県令私邸と岩手県公会堂では建築家による建物の見学説明会が行われる。見学説明会は、旧石井県令私邸=10月20日14時~15時、岩手県公会堂=10月21日14時~15時。いずれも無料。