盛岡のコミュニティーFM局「ラヂオもりおか」(盛岡市中ノ橋通1)が発表した昨年のオンエアチャートが話題になっている。
同局サイト上で発表している同チャートは、1位=エル・スカンク・ディ・ヤーディの「PABO」、2位=coma-chiの「Beautiful Day」、3位=マドンナの「CEREBRATION」。30位以内には木村カエラ、Perfume、くるり、India Arie、東方神起、ハナレグミ、Lady GaGa」など、キー局などが発表するポップミュージックのランキング常連組が顔をそろえる一方、のあのわ、GAGLE、Mishka、テイ・トウワ、ナイス橋本など、「大衆受け」するポップチャートにはのりにくいアーティストもずらりと並ぶ。
「放送に乗せた曲だけを純粋に上から順番にランキングにした」というラインアップは、一部在京の音楽業界関係者らの間でも話題になっているという。
「リクエストチャートやセールスランキングを加味したチャートはあるが、オンエアの回数をランキングにしたものは実はあまりない」と話すのは、同局制作部プロデューサーの吉田広宇さん。「ラジオは音楽の出会いの場」とする吉田さんは「そもそもラジオ番組の制作現場では、『こんな曲もあるよ』といった具合に、スタッフやパーソナリティーがリスナーに聴かせたい曲があるもの」とし、「今回のランキングはピュアなデータとして、ラジオ局の特性が出た結果」と分析する。
地方のコミュニティーFM局にありながら、クラブミュージックやブラックミュージックなど「踊れる音楽」を中心にオンエアする同局。「中でも盛岡に根付いている曲に注目しながら選曲している」という。
ちなみに1位の「エル・スカンク」は岩手在住のアコースティックギターのshow441とカホン(木製の木箱)のKATUSHIの2人組ユニット。昨年のフジロックフェスティバルにも出演した、東北エリアからの期待のユニットと注目される。