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ZOOMOでニホンイヌワシのひな誕生 飼育下では県内初、優しく見守って

1羽目のひなに餌を与える様子(写真提供=盛岡市動物公園ZOOMO)

1羽目のひなに餌を与える様子(写真提供=盛岡市動物公園ZOOMO)

 盛岡市動物公園ZOOMO(ズーモ、盛岡市新庄)で3月23日と27日、ニホンイヌワシのひなが誕生した。

奥にいるのが3月27日にふ化した2羽目のひな(写真提供=盛岡市動物公園ZOOMO)

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 同園では20年以上にわたってニホンイヌワシの飼育に当たり、現在は雄の「出羽」と雌の「空」の2羽を飼育している。2羽は他の動物園で生まれた卵をふ化させ、ひなを育てた経験はあるが、園で生まれた卵からひなを育てるのは初めて。昨年12月ごろに巣作りを始め、2月に空が3個の卵を産卵。2羽が交代で卵を温める様子が見られ、ストレスを与えないように飼育作業は最小限にとどめ、担当者による目視と監視カメラで抱卵の様子を見守ってきた。その後、1羽目は3月23日、2羽目が27日にふ化。どちらもふ化当日に親からの給餌が確認された。

 飼育担当者によると、ニホンイヌワシは数日ずれて産卵する生態があり、ふ化の時期もずれるため、最初のひなは次のひなが生まれる時には体が一回り大きくなっている。そのため、体格的に小さいひなを攻撃する兄弟間闘争がほぼ例外なく見られ、通常野生下では1羽しか育たないケースがほとんどだという。同園ではひな同士の争いを防ぐため、親と一定期間を過ごした1羽目を人工保育に切り替え、2羽目は親からの給餌を受けている。3羽目がふ化した場合も、2羽目を人工に切り替え、3羽目を巣に残す。

 ひなが生まれてからの出羽と空は、ぎこちないながらも大切にひなに寄り添う姿が見られ、空が何度もひなの口に肉を運び、出羽もサポートしているという。ふ化の知らせを聞いて来園する人も多く、SNSを通じて県外のファンからお祝いの声も届いた。

 今後は、秋田県の秋田市大森山動物園が確立した「ローテーション育雛(いくすう)」という、親元にいるひなを定期的に入れ替えて飼育する技術を取り入れ、ひなが交互に親との時間を過ごせるようにする予定。ひなの成長や親との関わり方などのデータを記録し、野生のニホンイヌワシに貢献するための準備も進める。

 飼育担当者は「空と出羽の繁殖は私だけではなく、2羽の飼育を始めた時からの歴代担当者みんなの願いだと思っている。ひなたちが無事に大きくたくましく成長するよう全力でサポートに努める」と話す。「親になった空と出羽は少し神経質になっている。ニホンイヌワシは臆病な一面もあり、野生下では人の目が気になると育てるのをやめてしまうこともある。可能な範囲で静かに、優しく見守って」と呼びかける。

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