第10回「劇団モリオカ市民」公演「MORIOKA CHRONICLE III 岩山大作戦」の制作発表が1月13日、盛岡劇場(盛岡市松尾町)で行われた。
「劇団モリオカ市民」は、アマチュア劇団が数多く存在する盛岡の特性を生かし、盛岡ならではの場所や出来事、生活に根付く物事などを題材にした地元劇作家の書き下ろし作品を、市民公募のキャスト・スタッフ、地元演劇人、盛岡劇場が協働で上演する参加型企画。2006(平成18)年度に始まり、新型コロナ禍による休止を挟みながら2年に1度の公演を続け、本年度で10回目の記念公演を迎える。
第10回公演実行委員会会長で脚本を担当する遠藤雄史さんは「アマチュア演劇が盛んな盛岡で市民と一緒に芝居を作る大事な機会だと感じている。盛岡を俯瞰(ふかん)して芝居を作り、良さを掘り起こし、それを再構築して提示できる場」と話す。
題材に選んだのは、市街地の東側に位置する小高い山「岩山」。制作に当たり、岩山で営業している岩山パークランド、盛岡市動物公園ZOOMO、喫茶GEN・KIを取材し、3施設を中心に物語を構成した。演技指導などを担当する倉持裕幸さんは「今の岩山には遊園地や動物園、喫茶店、展望台があり、かつては美術館や博物館もあった。なぜ人々は岩山に集まり、岩山で遊びたがるのか、そういう部分にも焦点を当てたい」と話す。
舞台は3部構成で、遠藤さんを含めた3人が各部の脚本を手がける。岩山公園の展望台がUFOに見えるという話や、岩山パークランドのジェットコースターに乗車した人が眼鏡などを落とす場所「眼鏡の墓場」のうわさから着想を得て、盛岡を調査するために岩山展望台に降り立った宇宙人一家が、特殊な力を秘めた眼鏡を紛失するという物語が全体の軸になっている。
今回は40人の市民がキャスト・、スタッフとして参加。高校生から70代までが集まった。市内で活動する演劇経験者で構成する専任スタッフらと芝居を作り上げる。11月に顔合わせを行い、制作陣がキャストの様子や年代、男女比などを見ながら脚本を完成させ、1月から本格的に稽古が始まった。
遠藤さんは「私たちは岩山を人が集まる場所だと思っているが、岩山にいる皆さんに取材をしてみると『人が来ない場所だと思っている』という答えが返ってきた。このギャップからセンチメンタルさや懐かしさも感じてもらえるのではないか。公演をきっかけに、岩山に再び足を運んでもらいたい」と話す。
公演日は3月7日、8日。開演時間は7日=13時30分、18時30分、8日=13時30分。前売り料金は一般=1,500円、高校生以下=1,000円(当日は各300円増し)。チケットは盛岡劇場のほか、盛岡市民文化ホール、キャラホール、姫神ホールなどで取り扱う。