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盛岡・ZOOMOでツキノワグマ冬眠ガイド クマを通じて自然への理解を深めて

冬眠前の「リオ」の姿(写真提供=盛岡市動物公園ZOOMO)

冬眠前の「リオ」の姿(写真提供=盛岡市動物公園ZOOMO)

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 冬眠中のニホンツキノワグマの姿を観察するガイド「ニホンツキノワグマの冬眠ガイド」が、来年1月10日から盛岡市動物公園ZOOMO(盛岡市新庄)で行われる。

運動場にいる時の「姫」(写真提供=盛岡市動物公園ZOOMO)

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 同園では、可能な限り動物たち本来の生態に近い形で飼育する方針から、冬眠する動物は春まで展示を休止している。ツキノワグマは開園当初から冬眠させていて、現在同園で飼育している2頭の雌のニホンツキノワグマ「姫」と「リオ」も秋から食物を増量して体重を増やし、その後は冬眠に向けて食物を減量。気温の低下によって動きが鈍くなってきたため、12月5日から運動場に出る時間を短くし、12日に冬眠に入った。

 ニホンツキノワグマの冬眠の様子を観察するガイドは、リニューアル前の冬季特別開園の時から行ってきた。野生では見ることができない冬眠中の姿を通じてクマに対する興味を持ってもらい、冬眠のメカニズムや普段の生態を説明し、クマを通じて自然環境に対する理解を深めてもらおうと企画したという。

 飼育担当者の丸山正樹さんは「参加者は冬眠中のクマを初めて目にしたという人で、興味深くとても貴重だという感想をもらっている、冬眠のメカニズムを説明すると、日本の厳しい自然環境で適応するためのよくできた仕組みだと驚かれることも多い」と話す。

 ガイドでは、ニホンツキノワグマ舎内の真っ暗な寝室で冬眠する2頭の姿を小窓からそっとのぞき、飼育担当者が冬眠のメカニズムなどを説明する。「動いているクマの姿を見ることはあっても、冬眠中の姿を見る機会は野生でも飼育下でもまずないと思う」と丸山さん。「室内で丸くなっている姿を観察するだけだが、写真などでは伝わらない空気感を自分の肌で感じてもらうことは大きな経験になると思う」と参加を呼びかける。

 土曜・日曜・祝日に開催。開催時間は11時~12時。料金は1組1,000円(別途入園料が必要)。定員は各日5組(1組最大5人)。1組当たり15分程度。申し込みはウェブサイトで受け付ける。2月15日まで。

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