クマに関する本を集めた展示「くま特集」が現在、都南図書館(盛岡市永井)で開かれている。
同館で毎月行っている図書展示の一環として、盛岡市内をはじめ岩手県内各地で出没しているクマをテーマに選んだ。同館周辺でも何度かクマの目撃情報が寄せられ、自動ドアを手動に切り替えるなどの対応を行っていた。展示担当者の菅野恵子さんは「この辺りにクマが出るという話は聞いたことがなく、私たちも『まさか』と思っていた」と話す。
同館で所蔵しているクマについて記載している本を検索したところ、一般向け子ども向け共に十分な冊数があったことから12月のテーマに決定。「絵本のテーマとしてクマは人気の動物」と菅野さん。ツキノワグマやヒグマの生態に関する図鑑や、クマが登場する可愛らしい絵本、クマと狩猟にまつわる本など50冊ほどを並べる。
木彫りのクマに関する本やクマの解説ページがある危険生物の本、クマの肉を取り上げた本、シロクマが表紙の本、クマ科の動物で漢字では「熊猫」と書くパンダの本も選んだ。展示コーナーのパネルにはクマに関連する今年の新聞記事も貼り出している。
菅野さんは「このコーナーから借りていく人も多く、やはり関心が高いんだなと感じている。対策するにも、共存の方法を考えるにも、まずは相手を知るところから。かわいい物語からリアルな図鑑、体験談まで、本を通じてさまざまなクマについて知ってもらいたい」と話す。
開館時間は9時~18時(土曜・日曜・祝日は17時まで)。月曜休館。12月23日まで。