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盛岡駅のご当地ロッカーがリニューアル 名所や方言を紹介、隠れ妖怪も

盛岡城跡の石垣を背景に、盛岡・岩手の名所と名物、方言を描いたロッカー

盛岡城跡の石垣を背景に、盛岡・岩手の名所と名物、方言を描いたロッカー

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 盛岡駅(盛岡市盛岡駅前通)のIGRいわて銀河鉄道改札前に設置している「ご当地ロッカー」がリニューアルし、12月3日に発表会が行われた。

ロッカーの中にいる羅刹鬼(らせつき)。伝承にまつわる扉を開けると姿を表す

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 同ロッカーは2017(平成29)年に、盛岡駅ビル「フェザン」を運営する盛岡ターミナルビルと盛岡情報ビジネス専門学校(現MCL盛岡情報ビジネス&デザイン専門学校)などの共同プロジェクトで設置したもの。扉部分に岩手の名所や名産品のイラスト、方言や岩手の雑学をデザインする。全体のディレクションとイラストの制作を学生が担当し、方言や雑学の監修を「フェザン」に入居する「さわや書店」が手がけた。

 設置から年数が経過したことから、機能面での利便性向上や更なる魅力発信を目的にリニューアル。MCL盛岡情報ビジネス&デザイン専門学校の生徒3人がデザインを担当した。扉に描いたイラストや方言、豆知識などはリニューアル前ものを残しながら、近年人気を集める「喫茶店」や「瓶ドン」などを加えて約10種類を刷新。背景はこれまでの木目調のものから、盛岡城跡公園の石垣をイメージしたものに変更した。

 利用者が楽しめるポイントとして、扉を開けた中に岩手の民話などに登場する妖怪を描いたロッカーを10個用意。妖怪の選定や紹介コメントは「さわや書店」が担当し、座敷わらしやてんぐ、マヨイガ、オシラサマ、鬼などが隠れている。どのロッカーに妖怪がいるかは「開けてからのお楽しみ」で、妖怪に関連しそうな名所や方言がデザインされた扉の中に隠れている可能性が高いという。

 デザインを担当した山内はるかさんは「普段から見ている場所に、自分が携わることになるとは思わず、びっくりしたし、うれしかった。県外の人はもちろん、地元の人にも岩手を知ってもらうきっかけになれば」、大下由菜さんは「自分が描いたイラストが大きなロッカーに使われてうれしい。妖怪は怖いイメージもあるが、かわいらしくデフォルメして描けた。扉を開けた時に笑って楽しんでもらえれば」と話す。2人は企業と連携した取り組みに参加するのが初めてで、山内さんは「制作する量が多くて大変だったが、鍛えられた」、大下さんは「責任感を学ぶ良い機会になった」と振り返る。

 ロッカー自体の機能性も向上し、これまでの現金とSuica決済に加えて、電子マネー、2次元コード、カードタッチ決済に対応する。来年1月からは、交通系ICカードで決済した場合は取り出し券なしで利用できる予定。

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