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盛岡に新映画館が開業 映画の街と文化を盛り上げる新たな一翼に

立体音響設備を備えたシアター8

立体音響設備を備えたシアター8

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 3つのスクリーンを備えた映画館「フォーラム盛岡8・9・10」(盛岡市大通3)が10月24日に開業した。

フォーラム盛岡8・9・10が入居する「ECO柳新道ビル」外観

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 同館を運営するのは、市内の「MOSSビル」内で7スクリーンを備える映画館「フォーラム盛岡」を運営する「フォーラム運営委員会」。同社では2スクリーンを備えアート系作品を中心に上映する「アートフォーラム」も運営していたが、入居するビルの取り壊しのために閉館した。スクリーン数が減ったことで上映できない作品や上映週数を短くせざるを得ない作品があることや、映画を通じた街づくりに貢献したいという考えから、新たに映画館を作る場所を探していたという。

 同社社長の長澤純さんは「盛岡市内には中央映画劇場や盛岡ルミエールといった映画館があり、フォーラム盛岡も複数のスクリーンがあるが、それだけでは足りないくらい映画はある。『映画の街』と呼ばれ、行政が映画を通じた中心市街地の活性化に取り組む中、それに貢献したいという思いもあった」と話す。

 フォーラム盛岡8・9・10が入居するのは、MOSSビルの向かい側に新築された「ECO柳新道ビル」。2階に105席のシアター8、4階に43席のシアター9と49席のシアター10が入る。

 シアター8は岩手県内初導入の立体音響技術「ドルビーアトモス」を備え、シアターの前後左右に22個、天井に8個のスピーカーを設置し、力ある音で映画の中に入り込むような体験を提供する。内装は映画に集中できるよう黒を基調とした。今後はアーティストのコンサートフィルムやライブ中継など音が特徴の作品の上映にも対応する予定。

 シアター9・10は前身となる「アートフォーラム」を引き継ぐ形で、アート系作品や話題作なども上映。シアター8とは内装の雰囲気を変え、座席の色を青色にするなど作品をわくわくした気持ちで楽しんでもらえるデザインとした。

 23日に行われたオープニングセレモニーには、市内の映画館関係者などが出席。26日で閉館する映画館「盛岡ピカデリー」を運営する「南部興行」の社長・小暮信人さんは「新しい映画館の開館でますます映画の街・盛岡が発展していくと思う」と笑顔を見せた。

 「盛岡の皆さんに新たな映画館の開業を祝ってもらえることがうれしい」と長澤さん。「フォーラム盛岡は支配人を含めてスタッフ全員が盛岡出身。これからも地域密着で良い映画館を作っていく。既存の各映画館と連携しながら、映画と映画館を通じて中心市街地を盛り上げる一翼を担いたい」と話す。

 支配人の藤田秀夫さんは「新しい映画館ができるなんて、想像していなかった。これからは想像を超える映画と映画館との出合いを届けたい。地域の皆さんはもちろん、映画ファンの皆さんに楽しんでもらえるシアターになれば」と話す。

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