
矢巾町の小中高3校の吹奏楽部と合唱部の児童・生徒らが10月17日に役場を訪れ、高橋昌造町長に全国大会への出場報告を行った。
同町は、町民が音楽に親しみ、音楽を身近に感じられる機会を日常的につくることを目指し、2016(平成28)年に「音楽のまち やはば」を宣言。町内の小中学校と高校では、児童・生徒らが鼓笛隊や吹奏楽部、合唱部、軽音楽部などに参加して音楽活動に取り組み、各種大会で優秀な成績を収めている。
この日役場を訪れたのは、「第44回全日本小学校バンドフェスティバル」に出場する煙山小学校吹奏楽部の佐藤文香さん、本宮日和さん、「第78回全日本合唱コンクール全国大会」の中学生部門に出場する矢巾北中学校特設合唱部の金野ひなさん、東平暖乃さん、村松涼花さん、同コンクール高校部門に出場する南昌みらい高校音楽部の吉田倫さん、星ゆららさん、端坂響維さんの8人と関係者ら。それぞれが出場大会について、これまでの練習について、大会への意気込みなどを高橋町長に伝えた。
煙山小学校吹奏楽部の2人は「部員全員が全国大会に行くという思いで必死に練習をしてきた。全国大会では練習してきたこと、今までの思いをぶつけてくる」、矢巾北中学校特設合唱部の3人は「特設部という全員で集まれる時間が限られる中、みんなで声を合わせられる時間を大切に練習してきた。本番では全国の舞台に立てることに感謝し、自分たちらしさを出せるよう精いっぱい頑張る」、4月に不来方高校と盛岡南高校を統合して新設したばかりの南昌みらい高校の音楽部として初の全国大会に挑む3人は「東北代表という自覚を持ち、初めての全国大会で私たちらしい歌声を響かせたい」と意気込んだ。
高橋町長は「音」を使った言葉を作り、部員たちを激励した。煙山小学校吹奏楽部には、多彩な楽器が音を合わせる吹奏楽において、集中や一体感など一人一人の心が音に心がこもっていることを表した「一音一心」、矢巾北中学校特設音楽部には、音と心は一体であるということを体現し、聞いた人の心を動かす思いのこもった歌声で挑んでほしいという意味を込めた「一音一意」、南昌みらい高校音楽部には、合唱を自己表現として追求する段階にある高校生たちに対して、音楽を通じて心理や人生を学んだ姿やこれまで歩んできた道を音で表現してほしいという思いを込めて「一音一道」の言葉を贈った。
高橋町長は「音楽のまちを宣言している矢巾にとって、それを体現している皆さんには感謝の気持ちでいっぱい。正々堂々と思いをぶつけてきてほしい」と伝えた。