
盛岡市内中心部で上映会などを行う「もりおか座映画祭2025」が10月25日・26日に開催される。
同映画祭は、上映会や岩手にゆかりがある映画の応援などに取り組む「〈映画の力プロジェクト〉」が中心となって企画。同団体の副代表・高橋大さんは、全国各地で映画上映を行う人が集まる「全国コミュニティシネマ会議2022イン盛岡」に参加し、映画について話すことの楽しさを再確認したという。
「映画の街とも呼ばれる盛岡だが、映画を生かした街づくりができているとは言えないように思う」と高橋さん。「盛岡での大規模な映画祭もなくなり、映画について誰かと気軽に話したり、熱く語り合ったりする機会は少なくなったと感じる。そういった機会をつくり、映画の街としての街づくりが盛り上がるような映画祭を考えていた」と話す。
タイトルの「もりおか座」は、中心市街地を一つの映画館に見立てるイメージで付けた。「コミュニケーションギャラリーリリオ」をメイン会場に、市内映画館の協力を得て上映会を行うほか、関連企画として映画に関する資料の展示や、大通商店街のイベント「大通パラダイス」とのコラボレーションも行う。
メイン会場での上映作品は盛岡出身の相米慎二監督の「お引越し 4Kリマスター版」「台風クラブ 4Kレストア版」「ションベン・ライダー 4Kレストア版」、ジョニー・トー監督の「エグザイル/絆」、盛岡白百合学園の生徒による作品「とある天使と学び舎(や)騒動」などの全6作品。「お引越し」「台風クラブ」の2作品は脚本家の奥寺佐渡子さん、「ションベン・ライダー」は同作に出演する永瀬正敏さんが登壇するトークイベントを上映後に行う。「エグザイル/絆」と「とある天使と学び舎騒動」でもゲストを迎えたトークイベントを行う予定。
盛岡出身の大友啓史監督も登壇。「フォーラム盛岡」で25日に「影裏」の大友監督フルコメンタリー付き上映、26日に「宝島」の上映後ティーチインを行う。フルコメンタリー上映では、本編の上映中に大友監督が演出の意図の解説や撮影時のエピソードを語るという。「中央映画劇場」では25日に「いきもののきろく」の上映後に、主演・原案の永瀬さん、女優のミズモトカナコさん、井上淳一監督が登壇する。
高橋さんは「映画祭のサブテーマは『語ろう』。作品の選定にも、それぞれの作品を熱く語れる映画好きの皆さんに協力してもらった。映画を見て、映画について知って、そしてみんなで語る、そんな街づくりにつながる、誰もが気軽に加われるイベントに育てたい」と話す。
上映スケジュールやチケット販売についてはウェブサイトに掲載する。