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盛岡・地域おこし協力隊のローカルメディア開始 心地よい日常を言葉と写真で

ローカルメディア「morinote」の運用を担当する山田さん。「取材が楽しみ」と笑顔も

ローカルメディア「morinote」の運用を担当する山田さん。「取材が楽しみ」と笑顔も

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 盛岡市都市戦略室で活動する地域おこし協力隊によるSNSを活用したローカルメディア「morinote(モリノート)」の運用が6月26日に始まった。

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 同メディアを立ち上げたのは、現在シティープロモーションをテーマに活動する協力隊員の山田滉介さん。昨年8月に着任し、盛岡での暮らしも1年になる。「盛岡は心地よく日常が流れていて、自然体でいられるのが魅力。でも、これをプロモーションするのは難しい」と山田さん。「この良さを言葉にして発信することで、盛岡の魅力の本質を伝えられるのではないかと思っている」と話す。

 もともと隊員の活動として「SNSを運用してはどうか」という提案があったことから、移住者の目線で盛岡の魅力などを伝える手段としてSNSを活用したローカルメディアの運用を企画。写真が中心の「インスタグラム」と、長文の投稿ができるプラットフォーム「note(ノート)」にアカウントを開設した。数あるSNSから2つを選んだのは、インスタグラムは若年層に情報を届けたいという考え、noteは言葉を尽くして盛岡を語りたいという思いがあるという。

 名称の「morinote」は、盛岡に流れる日常の音に耳を澄まし、日々紡がれている「暮らしの物語」を大切につづるという願いを込めて付けた。noteでの投稿は、身近なものに光を当てて、盛岡の日常の中にある魅力や見過ごしがちな良さを紹介していく。最初の投稿では、中津川に架かる上の橋とその擬宝珠(ぎぼし)について、川沿いの転落防止柵の一部が擬宝珠の形になっていることを取り上げた。インスタグラムでは暮らしの中で「いいな」と思う物事や日常の風景などを写真で切り取る。

 山田さんは「柵の一部分が擬宝珠になっているのを見つけた時、これだと思った。表立ってアピールしていないけど、一つ一つの物事に人の手がきちんと関わっている、これこそ盛岡の街だと感じた」と話す。

 今後の目標の一つは、メディアを立ち上げた山田さんが協力隊員を退任した後も誰かが更新を続け、アーカイブとして残る持続可能なものに育てること。そのため、個人のアカウントではなくローカルメディアという形にした。

 山田さんは「シティープロモーションって何だろう、何が都市のPRにつながるんだろうと考え続けるのが私の活動だと思う。メディアを通じて、市民の皆さんが日常を心地よく過ごす手伝いができたら。これから市内のさまざまな場所で取材をしていき、楽しみながら伝えたい」と意気込む。

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