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盛岡で14回目の祈りの灯火 支援の誓い新たに、能登と大船渡へも祈り込め

サブテーマの「手をとりあって」の文字が書かれた灯籠に火が灯された

サブテーマの「手をとりあって」の文字が書かれた灯籠に火が灯された

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 東日本大震災14周年行事「祈りの灯火(ともしび)2025~手をとりあって~」が3月11日、もりおか歴史文化館前広場(盛岡市内丸)などで開催された。

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 「祈りの灯火」は、2011(平成23)年3月11日に発生した東日本大震災で犠牲になった多くの人への鎮魂と被災者の心の平安を祈るとともに、参加者と一緒に復興について考え、これからも支援活動を行うことを誓うため、2012(平成24)年から毎年開かれている。今年は昨年1月に発生した能登半島地震と、先月大船渡市で発生した大規模林野火災の被災者、被災地への祈りも込めて行われた。

 会場内には県内や全国から寄せられた1万個を超える手作りの灯籠が並べられ、ボランティアや会場に集まった人々の手で火がともされた。灯籠に記されていたのは今年のサブテーマ「手をとりあって」のほか「忘れない」「絆」「がんばろう」といったメッセージなど。「能登の地震から1年」「大船渡」なども見られた。

 17時から行われた点灯式では、主催者の盛岡広域首長懇談会を代表し内舘茂市長が「目の前に並ぶ灯籠からは、作った人、並べた人、さまなざな人の大切な思いが伝わってくる。その思いの強さが復興を推し進めている。祈りのともしびの下、皆さんと共に静かに祈りの時を過ごしたい」とあいさつした。

 実行委員会委員長の吉田光晴さんは「灯籠の火を見る時、さまざまな気持ちがあると思う。震災で亡くなった人を思う人、自分が被災した時を思い出す人、沿岸の被災地や能登、大船渡のことを思う人、近頃亡くなった誰かを思う人、なかなか会えない誰かを思う人、少しずつ違くても、人を思う気持ちは同じ方向を向いている。集まった皆さん同士、心の中で手を取り合って過ごしてもらいたい」と呼びかけた。

 家族と一緒に市内から訪れていた佐々木奈々さんは「自分の子どもを含めて、震災を知らない子どもたちに、14年前のことをどう伝えるのがいいんだろうと毎年考えさせられる。灯籠の作成や行事を通じて、大きな地震や津波が起きたこと、災害に備えることを知ってもらいたい」と話す。

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