本の帯に着目した展示「大・帯展~帯で広げる読書体験~」が1月21日から盛岡市立図書館(盛岡市高松1)2階「もりおかサロン」で開催されている。
2月1日から始まる「第65回岩手の読書週間」に合わせて企画した同展。図書館に所蔵される本に付いている帯は基本的には捨ててしまうという。同館の利用者からの「図書館にある本の帯も見てみたい」という声を受け、展示としてやってみようと初めて企画した。
展示を担当する司書の松坂佳子さんは「展示のために調べてみたところ、本に帯を付ける文化は日本独自ものらしいというのが分かった。じっくり眺めてみると、本によって帯で何を伝えたいのか違う。大きさやデザインにもこだわりがあって面白い」と話す。
今回は昨年の夏から年末にかけて出版された小説の帯を30点以上展示。岩手の読書週間に合わせ、岩手出身の作品のほか、本に関連する賞を受賞した作品や受賞候補となった作品を中心に選んだ。帯から読み取れる情報から新しい本と出合ってもらおうと、一部の作品を除いて帯とタイトルだけをパネルにまとめて展示。展示している帯の本を借りる動きにも期待する。
「大きくて気合が入ったデザインの帯、小さくても情報が整理されて詰め込まれた帯、目を引くキャッチフレーズが付いた帯など、どれも手に取りたくなる細かい工夫がされている」と松坂さん。「物語のあらすじやキーワードが分かるので、本文に触れなくても『未読の読書』が楽しめるのが帯の魅力。展示を通じて新しい本と出合ってもらえたらうれしい」と呼びかける。
開館時間は9時~18時(土曜・日曜・祝日は17時まで)。月曜休館。2月11日まで。