盛岡市の景観重要建造物を改築した交流施設「紺屋町番屋」で2月1日、アンティーク雑貨を展示・販売する「欧州アンチック市」が始まった。
同イベントは、紺屋町で毎年4月~11月に開催されている骨董(こっとう)市「奥州懐道(かいどう)アンチック市」にちなんで、昨年開始。屋外が会場となる「奥州懐道アンチック市」は冬季は休止しているため、冬の間もアンチック市に親しんでもらい、紺屋町の伝統に触れてもらおうと、「紺屋町番屋」の物販コーナーを活用し、欧州アンティーク雑貨などを展示販売する企画を立ち上げた。
昨年は旧東ドイツの陶器「ファットラヴァ」や英国のメーカー「ウェッジウッド」の食器が並び、好評だったという。今年もスタッフが欧州の「のみの市」などで集めた食器や雑貨を展示販売する。仕入れた量は昨年の倍という。
施設を運営する「ほっぷすてっぷ」の代表社員・岩渕公二さんは「盛岡ではなかなか見られないヨーロッパの品々を市民の皆さんに紹介したいという思いがあったが、観光で盛岡を訪れた皆さんにも好評だったのが予想外だった。紺屋町番屋には面白いものがあるぞ、というのが特徴になってきていると感じる」と話す。
今回は約300点の商品を用意。ファットラヴァの花瓶やウェッジウッドの食器のほか、ドイツのビアグラス、旧西ドイツ製のビアマグ、ベネチアングラスの花瓶、クラシックカーのミニカー、ポーランド製のニワトリの置物、バグパイプの玩具など多彩な品々が並ぶ。「ドイツのグラスでビールを飲むと、本場に行って飲んだ気分になるかも」と笑顔の岩渕さん。
紺屋町番屋では、これまでもクリスマスフェアなどを通じて欧州アンティーク雑貨を展示販売してきた。中には商品を見て「ここで見られるなんて」と驚く人や、欧州の歴史に興味を持つ人もいるという。
岩渕さんは「紺屋町番屋の建物は和と洋の両方の要素を持っているからこそ、盛岡の物もヨーロッパの物も紹介できる。それが皆さんの好奇心を刺激することにつながっているならばうれしい。日本にはなかなかないヨーロッパのデザインは見ているだけでも楽しいので、じっくり眺めて」と呼びかける。
営業時間は10時~17時。月曜定休。今月?25日まで。