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今年も盛岡で「しょうが市」開催へ 地域の歴史や文化への知識深めて

盛岡しょうが市フライヤーと町名由来説明板

盛岡しょうが市フライヤーと町名由来説明板

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 陸前高田市で栽培する「三陸ジンジャー」を使った限定メニューを提供するイベント「盛岡しょうが市」が11月11日から、盛岡市内の飲食店などで行われる。

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 現在の肴町から八幡町周辺が古くは「生姜町(しょうがちょう)」と呼ばれていたことにちなんで、2021年に始まった同イベント。期間中は参加店が限定メニューを提供するほか、1日限定の「感謝祭」を開く形で続いてきた。1回目は旧生姜町エリア周辺の店舗が多かったが、現在は菜園や盛岡駅前の店舗も加わり、「この時期になるとショウガのメニューが増える」という声も寄せられるなど認知度も高まっている。実行委員会広報担当の田村優子さんは「ショウガが体を温めるように、じわりじわりと皆さんの暮らしにしょうが市が入り込んでいる」と笑顔を見せる。

 3回目を迎える今年は、旧生姜町の歴史や文化を知ってもらうことに力を入れる。参加店舗マップなどを掲載していたリーフレットには、生姜町という地名の由来や岩手・盛岡とショウガの関係にまつわるエピソードを盛り込み、マップはスマートフォンなどで2次元コードを読み取って表示する形にした。情報発信にも力を入れ、インスタグラムアカウントも開設し、生姜町の歴史や参加各店のメニュー紹介、感謝祭の開催情報などを投稿している。

 限定メニューを提供する参加店は31店舗で、そのうち7店舗は新たに加わった。10月から11月に旬を迎えて収穫したばかりの「三陸ジンジャー」を使ったオリジナルメニューを提供する。田村さんは「ショウガといえば薬味のようにどちらかと言えば脇役のイメージだが、ショウガがメインとして輝くメニューばかり。各店が工夫を凝らしていて、『こういう使い方もあるのか』『この店ではこんな料理も出せるのか』という驚きもある。何を食べるか、どこを巡るか、インスタグラムなどを見ながら計画を練ってもらいたい」と話す。

 感謝祭はこれまで期間の中ごろに行ってきたが、今年はイベント初日に設定。イベントの始まりを知らせることで、各店舗へ足を運んでもらうきっかけをつくる。会場は肴町商店街アーケードから南大通方面へ続く「御幸新道(みゆきしんどう)」で、旧生姜町に近い場所を選んだ。当日は限定店舗が出店し、ショウガを使った料理や飲み物の提供や食材の販売などを行い、杜陵老人福祉センター内の「賜松園」を休憩所として利用できる。

 田村さんは「しょうが市が、生姜町の昔と今をつなぐイベントにしていきたい。かつての生姜町についてよく知っている人との交流もできればうれしい。歴史を知って、ショウガを味わい、盛岡の厳しい冬を乗り切る元気と楽しみを見つけてもらいたい」と呼びかける。

 今月26日まで。感謝祭は11日の11時~15時。参加各店の情報はインスタグラム・フェイスブックで順次発信する。

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