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盛岡で「型染業」小田中耕一さんの個展 「かたち」テーマに仕事と作品を紹介

依頼を受けて手がけた作品のほか大型の作品が並ぶ一角

依頼を受けて手がけた作品のほか大型の作品が並ぶ一角

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 岩手在住の型染め作家・小田中耕一さんの個展「かたちたち」が9月30日から、「Cyg art gallery(シグ アートギャラリー)」(菜園1)で始まる。

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 小田中さんは「型絵染」の重要無形文化財保持者で芹沢銈介さんに師事た後、家業の染物工房3代目を継いだ。盛岡では光源社の「くるみクッキー」のパッケージデザインをはじめ、作品は地元の人からも長く親しまれている。現在は「型染業」という肩書で県内外から寄せられる依頼に応え、商品パッケージやロゴのデザインを手がけるほか、創作型染めを発表するなどして活動する。

 「Cyg art gallery」は、東北の若手作家や現代的な作品を中心に取り上げてきた。小田中さんのようにベテラン作家で、民芸品に寄った作品を展示する機会は少ないという。同ギャラリーを運営するデザイン事務所「ホームシックデザイン」が小田中さんと仕事を通じて知り合い、個展の開催を提案した。展示を担当する佐藤拓実さんは「今活躍し、東北に根差している作家という点が重要。現代性があり、いつまでも古びない良さがある小田中さんの型染めを多くの人に見てもらいたかった」と話す。

 小田中さんにとっては2017(平成29)年以来の個展。今回のテーマは「かたち」とした。小田中さんが依頼を受けて制作した物や宮沢賢治を題材にした創作型染めなどを展示。作品と共に染めるために使う型紙も紹介するほか、作業工程を解説するコーナーを設け、実際に使用している型染めの道具も公開する。

 「本当は染める現場を見てもらうのが一番だが」と小田中さん。「型染めは完成までにいくつかの段階があって、制約もある。制約がある中で作るところが面白い」と話す。

 小田中さんは「型染めは文字にしろ絵にしろ、形を作るもの。その形の一つ一つをじっくり見てもらいたい。型染業としてこれまでの仕事や、こんなことをやっているんだというところも見てもらえれば」と呼びかける。

 開催時間は10時~18時。入場無料。水曜・木曜休催。10月10日まで。9月30日14時からギャラリートークを、10月8日14時から小田中さんと絵ハンコ作家のあまのさくやさんの対談を、それぞれ開く。

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