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滝沢市が子馬の名前募集 親しみ持って、成長を見守って

母馬・滝姫に寄り添う子馬。ふわふわの栗毛が愛らしい(滝沢市提供)

母馬・滝姫に寄り添う子馬。ふわふわの栗毛が愛らしい(滝沢市提供)

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 滝沢市は現在、市有馬「滝姫(たきひめ)」の子馬の名前を募集している。

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 市は2008(平成20)年から、市内の馬資源の確保を目的に雌の農用馬を所有。繁殖を行い、生まれた子馬は、滝沢市から盛岡市までを華やかな装束を身に着けた馬が練り歩く伝統行事「チャグチャグ馬コ(うまっこ)」に参加する馬の飼育者へ無償譲渡する取り組みを行ってきた。

 取り組みの背景にはチャグチャグ馬コに装束をまとって出馬する装束馬の頭数が減ってきている現状がある。今年の装束馬の頭数は55頭で、ピークだった1990(平成2)年の102頭から半分近くまで減少している。市内での農用馬飼育頭数も年々減少傾向だという。

 現在の市有馬、滝姫は初代市有馬「校伯(こうはく)」の子。5月22日の朝に第7子を出産し、6月に行われたチャグチャグ馬コでは親子そろって市内の複合施設「ビッグルーフ滝沢」に登場し、行事を盛り上げた。いずれは装束馬として行事に参加するという。市ではこの子馬について、市で継続所有することを決め、名前の公募を行うこととした。市有馬の子馬の名前を公募するのは、校伯の第5子で2010(平成22)年に生まれた「伯鈴(はくりん)」以来となる。

 市観光物産課の菅野令さんは「市有馬の子は譲渡の対象となるので、基本的に引き取り手が決める。公募はなかなかない機会であり、愛着を持ってこれからの成長を見守ってもらいたい思いを込めて、今回は皆さんから名前を募集することとした」と話す。

 名前は有名な馬名と同じものや似ている物ではないこと、父母・祖父母の馬名と同じでないこと、漢字4文字以内であることが条件。応募はウェブサイトの専用フォームか、市役所、ビッグルーフ滝沢、馬っこパーク・いわてに設置している募集箱で受け付ける。集まった名前は市職員による選考の上、8月に開催予定の政策調整報告会議によって決定し、秋ごろに命名式で発表する予定。

 ウェブサイトからの応募は7月11日時点で70件ほど。「名前の理由を読むと、子馬やチャグチャグ馬コのことをよく考えて応募してくれていることが伝わる。どのアイデアも素晴らしく、迷ってしまい選考が大変そうだ」と菅野さんはほほ笑む。

 現在、子馬は馬っこパーク・いわてで過ごしており、名前の公募が終わる時期に市内の牧野へ移動する予定。菅野さんは「子馬のことを見て、日常的に触れ合い、関心を持って成長を見守ってもらいたい。皆に愛されるような名前を付けてもらえれば」と呼びかける。

 応募期間は7月31日まで。

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