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盛岡で漆器を使って岩手の酒を楽しむイベント 体験から価値伝えたい

「立ち呑み処 いわて漆亭&漆茶屋」の女将を務める川村さん

「立ち呑み処 いわて漆亭&漆茶屋」の女将を務める川村さん

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 漆器に触れながら日本酒とお茶を楽しんでもらうイベント「立ち呑み処(どころ) いわて漆亭&漆茶屋」が6月10日・11日、「もりおか町家物語館」(盛岡市鉈屋町)で行われる。

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 同イベントを企画したのは、岩手の日本酒を岩手の漆器で楽しむことを広める団体「酒と漆の國(くに) いわて」。漆器や日本酒の愛好家らが集まって立ち上げ、団体を国に見立て、昨年10月に「建国」を宣言した。メンバーには首相に掛けた「酒笑(しゅしょう」などの役職があり、賛同企業や愛好家を「国民」になぞらえ、漆器と地酒の展示販売会や試飲会といったイベントを通じての普及活動に取り組んでいる。

 漆器に触れ、漆器を使う体験を広めようと始めたのが、漆塗りの酒器を使った有料試飲会「立ち呑み処 いわて漆亭」だという。女将(おかみ)を務めるのは、「酒と漆の國 いわて」燗暴(かんぼう)長官の川村文子さん。店舗は持たず、のれんと酒器を持参してさまざまな会場を巡り、月に1回のペースで開催を続け、今回が9回目となる。

 「漆器を選ぶ時、目で見た形や色、少しだけ持ってみた感覚しか情報がない」と川村さん。「漆器の口当たりや使い心地、重みなどは、買ってからじゃないと分からないし、言葉でもなかなか伝わらない。一番響くのは五感を通じた体験。まずは使ってもらうことで、魅力を伝えたい」と話す。

 イベントでは、ガラスの酒器と漆器の「二刀流」で岩手の日本酒を飲み比べてもらう。酒が飲めない人にも漆器の口当たりや使い心地を体験してもらおうと、漆茶や椿(つばき)茶も提供する。試飲用に用意する漆器は形や大きさ、厚みが異なり、試飲する人に好きな物を選んでもらう。会場内では県内の漆器メーカーや作家による漆製品の展示販売も行う。

 川村さんは「漆器は高価なイメージが先行して、手入れが大変そうで使うのがもったいないと考えている人も多い。漆器は長く使うことができて、使う度に美しくなっていく。実際に使ってみる体験を通じて価値を知ってもらいたい。酒も漆も岩手が誇る特産品。漆器と併せ日本酒の香りと味などを五感をいっぱい使って楽しんで」と呼びかける。

 開催時間は10時~17時。

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