地域を知る「日帰りバスツアー」-ニッチなテーマと体験で人気に

ツアーの様子。ツアー客は圧倒的に女性の方が多い。(写真提供=IAT)

ツアーの様子。ツアー客は圧倒的に女性の方が多い。(写真提供=IAT)

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 大人の知的な欲求をくすぐるバス旅行ツアー「IAT学びの旅倶楽部」が、50~70代の中高年層に人気だ。

織物を体験するツアー参加者

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 同ツアーは岩手朝日テレビ(IAT)やJTBなどが共同で運営する「IAT学びの旅倶楽部事務局」が行う日帰りバスツアー。岩手県内の伝統芸能や文化を訪ねる小旅行が中心で、2003年のツアー開始以来、この2月で47回目を数え、今年で延べ800人の利用客を迎える予定。

 旅先で伝統文化や自然について「話を聞く」か「体験する」ことを旅のコンセプトに、これまで「滅び行くマタギの山歩きを学ぶ」「北限の海女と山里の生活文化にふれる」「日本棚田100選の里山と匠を訪ねる」など、いずれもメジャーな観光ツアーにはない、ローカルならではの「ニッチな旅」を年4~10回のペースで実施してきた。昼食にはその土地の伝統料理や地産地消のグルメを「旅の醍醐味」として用意する。

 「(IATは)岩手では最も後発に開局したテレビ局なので、そもそも地域コンテンツに乏しかった。その点を補うのが当初の目的だった」と話すのは、企画を担当するIAT業務推進部長の最上真希子さん。実際のツアーには必ず記者とカメラマンが同行し、夕方のニュース番組「IAT スーパーJチャンネル」でその模様を放送する。

 ツアーが実際に形になるかは「その地域(旅先)に伝統や文化を守り伝えていこうとする人がいるかどうかがカギ」と最上さん。「ボランティアガイドなど、決してプロではないが生の体験ができる分、参加者の満足度は高いようだ」と自負する。

「ひと口に岩手といっても広く、年配者といえども住んでいる地域以外の岩手を知らない人が意外に多い」(同)。中には、旅の感想を新聞に投稿する熱心なリピーター客もいるという。

 次回ツアーは2月7日の「真冬の風物詩 雪あかりを西和賀に訪ねる」。料金は8,500円。問い合わせはJTB東北盛岡支店(TEL 019-651-7474)まで。申し込み締め切りは今月29日。

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