「IGRいわて銀河鉄道」(盛岡市青山2)が3月25日、車内で沿線地域のスイーツを提供する「IGRぎんがスイーツ列車」を運行する。
同社では、岩手県や沿線市町で組織する「いわて銀河鉄道利用促進協議会」の協力の下、車内をイルミネーションなどで装飾した「ぎんが列車」や、沿線市町のキャラクターが定期列車に登場する「キャラクター列車」といった企画を実施してきた。今回は列車の利用促進や沿線市町のPR、沿線地域へ来訪するきっかけづくりなどを目的に、5市町の事業者が作るスイーツを楽しめる企画列車を立ち上げた。
車内にスイーツを積み込む企画は数年前にも行った。当時は通常運行の列車を活用していたが、今回は貸し切り列車を使い、同社の旅行事業部門「銀河鉄道観光」が提供する日帰りツアーとして企画する。
提供予定のスイーツは、「Atelier Blanche KITCHEN(アトリエ ブランシェ キッチン)」(盛岡市)の焼き菓子、「たきざわキッチン」(滝沢市)のプリン2種、「西田商店」(岩手町)の和菓子セット、「いちのへキッチン」(一戸町)のマフィン2種、小松製菓(二戸市)のチョコレート。中には、今回の企画で初披露するスイーツや、普段は販売していない特別メニューもあるという。
企画には「スイーツの作り手の思いを届ける」といった狙いもある。車内に積み込むスイーツは作り手たちが直接列車へ配達。参加者へ提供するスイーツに込めた思いや、沿線にまつわる話を伝える。銀河鉄道観光の千田晴奈さんは「各地域で愛されている店や地域の食材にこだわったスイーツが集まる。新しい店の発見も楽しんでもらえたら」と話す。
今回は盛岡駅発と二戸駅発の2コースを設定。盛岡駅発のコースは、10時52分に盛岡駅を出発し、盛岡・滝沢・いわて沼宮内・一戸・二戸の各駅でスイーツを積み込む。二戸駅発のコースは15時39分に二戸駅を出発。二戸・一戸・いわて沼宮内・滝沢・厨川の各駅でスイーツを積み込む。ツアーは片道のみで、終了後は参加者が各自目的地まで移動する。
「たとえば午前中に二戸の観光を楽しんで、スイーツ列車で盛岡に帰るという利用もできる」と千田さん。「二戸や盛岡までの移動しながら、スイーツで各地の魅力を味わってもらいたい。そして『またあのスイーツを食べてみたい』という気持ちで再来訪してもらえれば」と呼びかける。
旅行代金は大人=6,000円、子ども=4,000円(乗車代・スイーツ代・飲み物代・ガイド代を含む)。定員は各コース40人。申し込みは銀河鉄道観光の電話(019-601-9991)やウェブサイトなどで受け付ける。