盛岡市は市公式LINEアカウントに機能を追加するリニューアルを行った。
同アカウントは、新型コロナウイルスワクチン関する情報の配信や接種予約などに活用するために2021年に開設。それ以前から、市民に広く情報を伝えられる方法としてLINEの活用について検討していたという。市が行ったアンケートの結果によると、市が発行する広報紙の読者に若い世代が少ないことから、ホームページやSNSを活用した情報発信に力を入れている。
7月29日からは新たな機能を追加し、市政情報の配信を開始した。トーク画面上に大きく表示される「リッチメニュー」を拡充し、通常メニュー、コロナ・災害メニュー、子育て情報の3つのタブを用意。災害や感染症関連など緊急性の高い情報は利用者へ一斉送信するほか、希望や属性に合わせた情報をそれぞれ配信する。
通常メニューには市公式ホームページや、ごみ・リサイクル、休日救急当番医に関する情報へのアクセスボタン、コロナ・災害メニューからは、これまでの新型コロナウイルスワクチン関連のほかハザードマップや防災情報などを表示できる。子育て情報など一部の機能は順次リリース予定。
市広聴広報課の真田伸さんは「求めている情報を探すとき、どこを見ようか、どうやって探そうかと考えてしまう。リッチメニューは情報への入り口。すぐにアクセスできるものを用意した。たとえば通常メニューには市民から寄せられることが多い問い合わせ内容をまとめて確認できる『よくある質問』ボタンもあるので、参考にしてもらいたい」と話す。
新機能の1つは、利用者が欲しい情報を選んで受け取れる受信設定機能。年齢や居住地などの基本情報を入力し、配信を希望する情報を選ぶと、設定に合わせて必要な情報を受け取ることができる。このほか、住民から道路の損傷報告を行う機能も追加。舗装や倒木などの報告する内容を選択し、実際の損傷部分の写真や位置情報をライン上から送信できる。
今後は市民の声や職員の意見を反映し、機能の改善や拡張を図っていく。「まずは受信設定を忘れずにお願いしたい」と真田さん。「特にリニューアル前から利用している皆さんは、受信設定をしないと一斉送信の情報しか届かなくなってしまう。欲しい情報を選び、それを届けられるというのは、送る側と受け取る側のどちらにもメリットがある。市と利用者が互いに利便性を高められる機能と楽しい情報をこれからも届けるので、友だち追加して利用してもらいたい」と呼びかける。