葺手町（ふきでちょう）商店会が6月11日・12日の2日間、路上イベント「葺手町市」を開催する。

　葺手町は現在の「中ノ橋通一丁目」周辺の旧町名で、飲食店や病院、青果店などが並ぶ商店街としても知られる。同イベントは2019年に初開催。商店街の一部が歩行者天国となり、商店会加盟店と青果や花を販売する「葺手町花の市」が出店し、物販を行った。

　2020年からは新型コロナウイルス感染症の影響を受けて開催は控えてきた。その一方でテラス席を使った路上営業や、商店街を歩いてクイズに答える「Go To 葺手町商店街 クイズラリー」の実施など、感染症対策をしながら取り組めるものを企画してきた。

　今年は県内で大きなイベントが再開していることから、3年ぶりの開催を決定。葺手町商店会副会長の浅沼宏一さんは「制限の中でどうアクセルを踏み込んでいくかを考える時期がようやく来た。商店会の皆さんも顔を合わせるたびに『今年は何かやろう』と話してくれて、葺手町市も楽しみにしている。イベントが店同士のつながりを強めるきっかけにもなれば」と話す。

　当日は「カレー工房Chalten（チャルテン）」前から「東家」前までの約30メートルが歩行者天国となり、商店会加盟店のテイクアウト商品を中心に物販を行う。昨年好評を得たクイズラリーと、商店街に直営店「食楽（くら）日和」を構える浅沼醤油（読みを入れてください）店のイベント「食楽まつり」も同時開催し、町全体を満喫できる形にした。

　クイズラリーは商店街の店舗や施設から全17問の3択クイズを出題。解答用紙の地図を手がかりに参加者が問題を探して答えを記入する。問題は昨年の内容から一新。商店街の店舗や施設に関連したものや、葺手町の歴史にちなんだものなどが出題される。

　浅沼さんは「葺手町には病院も、福祉施設も、飲食店も、青果店も、ちょうちん店もある。飲食店も和食からイタリアン、フレンチ、カレー、コーヒー、紅茶とバラエティーに富んでいる。これが葺手町の魅力。歩いて楽しみながら地域について知ってもらいたい。イベントを通じて、また葺手町に来たいという人が増え、元気な商店街を少しずつでも取り戻すことに貢献できれば」と意気込む。

　葺手町市の開催時間は10時～16時。クイズラリーは19日まで。クイズラリーの解答用紙は出題場所などで配布し、「食楽日和」で回収する。