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「岩手まるごとおもてなし隊」がウクライナ支援 南部せんべいを子どもたちへ

4月23日に行われた梱包式の様子

4月23日に行われた梱包式の様子

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 岩手の魅力を国内外でPRする「岩手まるごとおもてなし隊」と同隊を運営するアネシス(盛岡駅前北通)が、ロシアによるウクライナ侵攻で国外へ避難したウクライナの子どもたちに支援物資として「南部せんべい」を送る取り組みを始め、4月23日に梱包(こんぽう)式を行った。

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 支援を始めるきっかけとなったのは、在ウクライナ日本大使の松田邦紀大使とのつながりだったという。「岩手まるごとおもてなし隊」が香港でPR活動を行っていた際、当時香港総領事の松田大使と会い、その後も交流が続いていた。

 「アネシス」の向川原美穂社長は「松田大使がニュース番組で『まだまだ支援が必要』と訴えていたのを見て、何かできないかと考えていた。特に困難に立ち向かう子どもたちへ少しでも気持ちが安らぐ時間を届けたいと思い、県産品を支援物資とすることにした」と話す。

 この思いに二戸市の菓子メーカー「小松製菓」が賛同。同社が製造する「南部せんべい」を、ウクライナから避難した子どもたちへ届ける。南部せんべいは長期間の保存が可能で、栄養価が高い側面からも支援物資に選ばれた。今回送る製品は、肉や魚、乳製品など動物由来の食品を一切口にしないビーガンの人も食べられるよう、原料に動物由来の食品を使わないビーガン認証を取得したものとなっている。

 梱包式には向河原社長と、「岩手まるごとおもてなし隊」のサクラ凛さん、マジカル河童ちゃん、小松製菓の青谷耕成さんが出席。南部せんべいの箱の中にメッセージカードを入れ、梱包作業を行った。メッセージカードには南部せんべいの紹介や食べ方のほか、「この南部せんべいを食べて過ごす時間が、安らぎの時間でありますように」といった内容のメッセージが英語で書かれている。

 向河原社長は「南部せんべいが困難へ子どもたちの命をつなぎ、安らぎの時間となるように。そして、この取り組みをきっかけに、県内でも支援の輪が広がれば」と話す。

 送る南部せんべいは12枚入り1500パック。送り先や時期ついては現地の情勢を踏まえ関係各所と調整中。

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