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「チャグ馬共同馬主プロジェクト2022」始まる 今年は盛岡の馬の支援も

盛岡の馬飼育者の一人、館野さんと「月姫」(右)と「姫子」(左)。月姫は今年のチャグチャグ馬コに参加予定

盛岡の馬飼育者の一人、館野さんと「月姫」(右)と「姫子」(左)。月姫は今年のチャグチャグ馬コに参加予定

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 伝統行事「チャグチャグ馬コ(うまっこ)」を東京から応援する「東京チャグチャグ馬コ」が現在、馬の飼育費などの支援を募る「チャグチャグ馬コ共同馬主プロジェクト2022」を行っている。

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 今年で4年目を迎える同プロジェクト。チャグチャグ馬コに参加する農耕馬の飼育費用や伝統馬事文化の保護などを目的に支援金を募り、一定金額を寄付した支援者へ「共同馬主カードを発行し、支援している馬との触れ合いや馬を飼育する牧場・農家と交流できる仕組みとなっている。現在は滝沢市内で飼育されている「伯鈴(はくりん)」と「昇馬姫(しょうまひめ)152」の2頭を支援している。

 2020年と2021年は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けてチャグチャグ馬コが中止。支援者も馬に会うために岩手に来るのが難しい状況が続いた。その一方で支援者たちからは毎年、「支援した馬たちが幸せでありますように」「馬コたちのお祭りがいつまでも続きますように」「支援している馬は元気にしていますか」といったメッセージが届いている。

 「東京チャグチャグ馬コ」代表の斎藤正信さんは「地元の皆さんの協力もあり、SNSを通じて支援する馬たちの様子を報告できている。なかなか往来ができない中で、支援者と馬を育てる皆さんをつなぐ役割を継続して担っていきたい」と話す。

 今年は新たに盛岡のチャグチャグ馬コ支援にも取り組む。馬の飼育者やチャグチャグ馬コの装束所有者などによる「南部盛岡チャグチャグ馬コ同好会」は滝沢・盛岡・矢巾の3つの支部があるが、盛岡支部に所属する馬を育てているのは2軒のみ。飼育者や馬の引き手といった担い手の減少と後継者不足が課題となっているという。今年のプロジェクトで集まった支援金の一部を「南部盛岡チャグチャグ馬コ同好会盛岡支部」を通じて盛岡のチャグチャグ馬コ支援に充てる。

 斎藤さんは「今年は『盛岡の馬コを守りたい』がテーマ。チャグチャグ馬コは馬がいることで成り立つ祭り。参加する馬が一度減ってしまうと、元に戻すことは難しい。いろんな奇跡が重なって馬コたちの姿を見ることができる。盛岡のチャグチャグ馬コを支える方法を皆さんと考えたい」と呼びかける。

 支援はクラウドファンディングサイト「Good Morning」で受け付ける。1口3,000円から。6,000円以上で「チャグチャグ馬コ共同馬主カード」を発行し、金額に合わせた返礼品を用意する。目標金額は100万円。5月13日まで。

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