盛岡市動物公園ZOOMO(ズーモ、盛岡市新庄)で10月12日、同園のリニューアルに向けた「盛岡市動物公園再生事業関連工事」の起工式が行われた。
同園は市制施行100周年を記念し1989(平成元)年にオープン。開園から30年以上が経過し、施設の老朽化や今後の集客力向上などを理由に大規模なリニューアルを行うこととなった。当初は2020年12月からリニューアル工事のための長期休園に入る予定だったが着工が遅れ、事業スケジュールの見直しが必要となったことから今年4月23日から現行の施設で暫定開園していた。その後、9月29日から再びリニューアル工事に伴う長期休園期間に入った。
12日に行われた起工式には谷藤裕明市長をはじめとする市の関係者のほか、同園を運営する「もりおかパークマネジメント」や工事の関係者、同園の辻本恒徳園長と職員らが出席し神事を行い、工事の安全を祈った。
谷藤市長は「多くの市民や来場者から愛され、世代を超えて親しまれてきた。人と動物と自然が共生する動物公園、人と動物が参加する新しい福祉の形をコンセプトに、新しい動物公園への市民の期待の声に応えるために、里山環境、動物園、公園といった多様な部分を最大限に生かした、さらに魅力的な動物公園を目指す」とあいさつした。
すでに一部の植栽の伐採作業などが始まっているが、10月から工事が本格化。今後は建物や動物の展示エリアの改修、園路の整備、電気・水道設備の工事などを行い、2023年春のリニューアル開園を予定している。
リニューアル後は周囲の里山の自然を生かした園内になるという。辻本園長は「里山ならではの地の利を生かした整備をしていく予定。歩いて楽しめる公園づくりもしていきたいと考えている。今後はZOOMOが掲げる動物福祉の考えや里山の環境にあった動物たちを飼育展示していく。休園中の園内や動物の様子のほか、今後についての最新情報はこれまで通りSNSなどで発信していくので、温かく見守って」と呼び掛ける。