盛岡市の関係人口の創出や、移住・定住の促進などを行う「盛岡という星で」プロジェクトが7月4日、交流拠点「盛岡という星で BASE STATION」のオープニングセレモニーを開催した。
オープニングセレモニーで披露された「盛岡という星で BASE STATION」のロゴ
同プロジェクトは市が2018(平成30)年に開始。東京圏において盛岡と継続的な関わりを持つ「関係人口」に重点を置き、SNSを通じた情報発信やコミュニティー形成、イベントや勉強会の実施など多角的な取り組みを続けてきた。
交流拠点は東京圏などの若年層向けの情報発信をより効果的に行うとともに、地元の若者と、地元企業や団体が抱える地域課題の解決に向けた機会を創出するために開所。場所は「パルクアベニューカワトク 別館Cube-II」の地下1階で、今年3月に市と川徳が締結した「地方創生に関する連携協定」に基づいて設置した。
「盛岡という星で BASE STATION」は5月からの試験運用を経て、7月1日に開所。盛岡市が運用する「盛岡市ブース」のほか、官民連携で運用する「イベント・学びの場スペース」を含む「BASE STATION」部分のほか、民間が運用するギャラリーやシェアオフィスが隣接する。
「盛岡市ブース」では「盛岡という星で」の情報発信を行う編集部、移住相談の窓口、地域課題解決に向けた地元企業・団体と関係人口のマッチング、探求学習や地域課題研究を行う生徒・学生の受け入れや情報提供など行い、市の地域おこし協力隊や移住コーディネーターが活動を始めている。「イベント・学びの場スペース」については今後、どのように使うかを検討しながら活用を進めていく。
7月4日に行われたオープニングセレモニーには、谷藤裕明盛岡市長と「川徳」の川村宗生社長、プロジェクトのディレクションを担当する「homesickdesign(ホームシックデザイン)」代表の清水真介さんら関係者と、市内の高校生などが出席。谷藤市長は「テレワークが広まり、移住への興味関心の高まりを感じる。新しい人の動きを生み、市街地への人の流れを増やす拠点としても期待したい」とあいさつ。川村社長は「学びの機能も備え、すでに問い合わせも多いと聞いている。気楽に市民の皆さんが来館し、価値観を共有する交流やにぎわいづくりを通じて大きな輪が広がれば」と話した。
清水さんは拠点について「多ジャンルの人が集まり出会いがたくさん起こる場にしたい。ここに来る目的や目標は何でも良いと思っていて、情報と人が集まることで新しいことが生まれていくと考えている」と話す。
併せて、高校生などが地方創生について主体的に学ぶ「盛岡まるごと学びの場プロジェクト」のモデル校として、盛岡第一高校、盛岡第二高校、盛岡市立高校、盛岡スコーレ高校の4校を指定。4校は「BASE STATION」を活用し、地方創生やSDGs、食、福祉・医療といった分野について出前講座などを通じて学ぶ。
「盛岡という星で BASE STATION」の開館時間は10時~19時。