盛岡市内のわんこそば事業者「東家」「直利庵(あん)」「初駒」の3店は4月17日、わんこそばの楽しさや魅力を伝えるPR動画を、動画配信サイト「ユーチューブ」で公開した。
動画は、新型コロナウイルス感染症の影響が続く状況でもポジティブにわんこそばの楽しさを伝えようと企画された。毎年11月には市内で「わんこそば選手権」が行われていたが、昨年はコロナ禍により中止になった。その代わりとして動画を制作し、「いいわんこ」の語呂合わせとなる11月15日に公開する予定だったが、県内外で感染が拡大している状況を見て急きょ延期。約6カ月を経て、ようやく公開にこぎ着けた。
市内・県内のわんこそば提供店舗では一時的にわんこそばの実施を控えていたが、その後、独自のガイドラインを策定し、感染対策を取りながら再開している。「東家」の馬場暁彦社長は「わんこそばでも、ほかの催し物でも、中止については取り上げられるが、再開したことはなかなか伝わらない。再開してしばらくたつが、『わんこそばやってますか?』という問い合わせは多い。遠くの人にも届く動画で、わんこそばをやっていること、そして楽しさやにぎやかさをPRしたい」と話す。
動画には一関出身の女優・小松彩夏さんが出演。わんこそばの歴史などについて楽しく学べるドラマパート「鬼も笑うよわんこそば」と、わんこそば大会などのBGMとしても使われている楽曲でショピンの「What a Wonderful WankoSoba」に合わせて創作したダンス「わんこそばダンス」の2本立て。ダンス動画には「東家」「直利庵」「初駒」のスタッフも参加している。
動画撮影では実際にわんこそばに挑戦した小松さん。「幼い頃に食べて以来、久しぶりに挑戦した。50杯ほど食べたが、とてもおいしくて100杯はいけたと思う。歌の歌詞にも『あらまぁ つるっと 100杯目』とあるが、本当にそのとおり。ダンスの振り付けも踊りやすかったので、多くの人に踊って、動画も投稿してみてほしい」と話す。
馬場社長は「これまで体験したことがない毎日が続く中で、『楽しそう』『行ってみたい』『また行きたい』という気持ちで受け取ってもらいたい。今は難しいかもしれないが、世の中が落ち着いたらわんこそばを楽しんでほしい。それまでは動画で少しでもポジティブな記録を届けたい」と話す。
小松さんは「わんこそばは、楽しいアクションみたいなもの。同じように今回の動画も明るく楽しい気持ちになれると思うので、こんな時だからこそ動画を見て、明るい気持ちになって、いつか岩手に来てわんこそばを食べてみたいと思ってもらえたら」と呼び掛ける。