岩手銀行(盛岡市中央通1)は現在、公式LINEアカウントなどに登場するキャラクターを投票で選ぶ「いわぎんキャラクター総選挙」を行っている。
同行は今年2月、デジタル戦略を担う部署として「DX Lab(ディーエックス・ラボ)」を新設。デジタルでの顧客との接点強化や窓口と連携する「オムニチャネル」、データの利活用、職員の営業活動支援など4つの領域での取り組みを進めている。
デジタル接点の強化の一つとしては、メッセージアプリ「LINE」の公式アカウントを活用し、利用者からの問い合わせに受け答えする「AIチャットボット」を導入していた。このチャットボットやLINEアカウントへ親しみを持ってもらえるよう、新たにキャラクターを設定することを決めた。
キャラクターは同行と同行子会社の地域商社「manorda(マノルダ)いわて」、県内のデザイナーやクリエーターらが個人の資格で参加・運営する非営利の会員組織「岩手アートディレクターズクラブ(岩手ADC)」が共同で開発。県内在住のデザイナーらによる22案のキャラクターから、同行内での投票を経て6案に絞り、一般投票を募る「キャラクター総選挙」を行っている。
岩手ADCの担当者は「デザインといわれるとロゴやウェブといったものをイメージする人は多いが、キャラクターデザインもデザイナーの仕事の一つ。県内にもキャラクターデザインができる人材がいること、岩手のデザイナーの間口が広いことを知ってもらえる機会につながると感じている。仕事として、こういったデザインができるのはうれしい」と話す。
「キャラクター総選挙」に参加する6つのキャラクターは、「岩手銀行赤レンガ館」に住むさんさ踊り好きの家族「夢咲ファミリー」、人の笑顔に寄り添うのが好きなヒツジの子「いわぷぅ」と岩手を旅して回る旅人「いわぼう」「てっちゃん」の3人組、お金に詳しく信用できるパートナーで「いわぎん」と「わんこ」を合わせたキャラクター「いわん」、森を守る住人で鹿の「カロック」とクマの「ユッティー」、アカレンガネコ「レンニャ」とミドリヤネガエル「テギー」のコンビ、趣味は貯金とスーパーのチラシを見ることでカエルがモチーフの「ガマグチくん」。
キャラクターにはそれぞれ個性豊かなプロフィルがあり、同行のホームページなどで紹介している。一般投票に合わせ、「デジタルキャラクター制作事務局」のツイッターアカウントも開設し、投票への参加呼び掛けや候補キャラクターの紹介を行っている。
「DX Lab」の担当者は「22案全てのキャラクターを見せることができないのが残念なほど、個性的なキャラクターたちが集まった。総選挙で選ばれたキャラクターは、利用者の皆さんの窓口としてLINEアカウントなどで活躍するので、コミュニケーションを取ってもらえるとうれしい。皆さんの一票を楽しみに待っている」と呼び掛ける。
投票には同行LINE公式アカウントの友だち登録が必要。LINEアプリ上に表示される投票フォームから1人1回投票できる。3月12日まで。決定したキャラクターは4月中に同行LINE公式アカウントで発表する。