バスケットボールB3リーグの「岩手ビッグブルズ」が7月1日、本格始動した。
昨シーズンは新型コロナウイルス感染症の影響を受け、2月末から試合が中止となりリーグ戦が途中で終了。同チームは開幕後に3連敗したものの、順調に連勝を重ね一時はリーグ首位に立った。その後は連敗を喫することもあったが巻き返し、4位でシーズンを終えた。勝率は7割を超え、29勝と首位チームに次ぐ結果となっている。
7月1日からの今シーズンスタートを前に、6月30日にはメディアに向けた公開練習を実施。チームでの練習は4カ月ぶり。キャプテンの伊藤良太選手を含めた5人の選手が参加した。併せてSGの鈴木友貴選手が現役を引退し今シーズンからアシスタントコーチとして就任することも発表され、吉田優磨ヘッドコーチと共に今後もチームに貢献し、選手を支えていくと意気込みを伝えた。
吉田ヘッドコーチは「昨シーズンは感染症の影響を受けて途中で終わってしまったが、またこうして新しいメンバーで集まり、練習ができる環境になったというのはうれしく思う。昨シーズンはB3優勝、B2昇格を目標に掲げてきたが、自分たちが持っているものを全て出し切れずに終わってしまい悔しい思いがある」と話す。リーグ再開のめどが立たない中での練習については「チームの試合に向けて練習を重ねるのはもちろん、この機会を生かして個人のスキルを磨いていく。昨シーズンの悔しさをばねに、今シーズンはB3優勝を確実に取っていく」とも。
選手らはウオーミングアップを行った後、3ポイントシュートやドリブル、ステップ、相手のガードをかわしてのシュートなど1時間半にわたって全体練習を行い、その後、個人でのシューティングを行った。久しぶりの練習に選手らは互いに声を掛け合い、時折「肘タッチ」でコミュニケーションを取りながら笑顔を浮かべる場面も見られた。
チームを率いる伊藤選手は「まずはスタートを切れたことに周りの皆さんに感謝を伝えたい。何をファンの皆さんへ伝えていけるかを全員で考えながら行動していく。バスケットボールを通じて、地域の皆さんにも元気を届けたいと思う。チーム一丸となって、このシーズンを乗り越えていきたい」と話す。
10シーズン目を迎える千葉慎也選手は「一人一人が個人でワークアウトを続けていたので、今日を迎えられたことを全員でうれしく思っている。現時点では自分が一番年上になるので、プレーでも姿勢でも見本になれるようなベテラン選手になれるようにやっていきたい。球団としても10周年の年。この9年は笑って終えられるシーズンがなかった。今シーズンはチームとファン含めて、みんなで笑って昇格したい」と意気込む。