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雫石町で廃校を使った記念撮影会 校舎内での子どもの姿を写真に

今年1月に「旧長山小学校」の教室内で撮影されたサンプル写真

今年1月に「旧長山小学校」の教室内で撮影されたサンプル写真

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 雫石町の旧上長山小学校の校舎内や教室を活用した「入学・卒業撮影会」が、3月1日に開催される。

 撮影会を企画したのは、雫石町に隣接する滝沢市にフォトスタジオを構える、出張子ども写真「ハートグラフ」。同スタジオでは、入学や入園、七五三、誕生日など子どもたちの節目に合わせ、さまざまな場所で記念撮影する「ロケーションフォト」を県内外で行ってきた。

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 3月から4月にかけての卒入学シーズンは、関東では桜が咲く時期に重なるため、桜の花を背景に撮影ができるが、東北では良いロケーションが少ない。盛岡市内では「南昌荘」で記念撮影会を行っているが、「卒業・入学」らしい場所で撮影したいという思いがあり、「学校の中を使って撮影ができないか」というアイデアが生まれた。

 もう1つのきっかけには、「学校内での子どもたちの姿の写真が少ない」という親からの思いがある。「ハートグラフ」代表の佐々木文徳さんもその一人。佐々木さんは「校舎の中で子どもの様子を写したものは少ない上に、販売されることもない。自分で撮りたいとも思うが、そういう場面も少なく、撮影もしづらい。親心としては教室の中で撮影された写真が欲しいという気持ちはあるので、何かできないかと考えていた」と話す。

 今回の撮影会では廃校を活用した企画を考案。「ハートグラフ」のフォトグラファーで、雫石町内でロケーションフォトの経験がある菊池江梨加さんが、以前からつながりがあった同町の地域おこし協力隊・古山裕二さんに相談し、古山さんのほか、同町の集落支援員として活動する下黒沢ひかりさんの協力があり実現に向けて準備が進められた。

 撮影会場となる上長山小学校は2018(平成30)年3月に閉校。その後、下長山小学校、西根小学校の2校と統合し、現在は西山小学校となっている。菊池さんの子どもは、統合先の小学校に通っているという。「親も子どもも全員が喜んで統合先の学校に通っているわけではない。その背景にはいろいろな気持ちが隠れている。閉校した学校はもう一つの母校。愛着がある人も多い」と菊池さん。「6年生は写真を撮る機会も限られているので、少しでも思い出になれば」とも話す。

 撮影会に協力する古山さんは「閉校活用で少しでも役に立てればうれしい。旧長山小学校は、体育館や校庭の利用はあるが、校舎内は使われていなくて、手入れも行き届き、きれいなまま残っている。こういった利活用が増えれば」と話す。下黒沢さんは「閉校した校舎は、申請すれば使うことができる。撮影会をきっかけに活用する人が出てきてほしい」と期待する。

 撮影会では校舎内や教室内を使ったスナップ撮影のほか、照明などを組んでのライティング撮影がセット。撮影した写真はすぐに飾ってもらえるようにと、フォトフレームに入れたり、キャンバス地に印刷したりすることもできる。

 今回は今年の春に小学校の入学・卒業を迎える子どもたちが対象となっているが、特に卒業する子どもたちに届けたいという。「少し前まで上長山小に通っていた子どもや、親子で同じ学校に通っていた人も多い。思い入れのある場所に戻ってくる機会としても利用してもらいたい」と佐々木さん。「成長するにつれて、子どもたちは写真に写ってくれなくなると思う。なかなか撮影機会がない学校での写真を、節目の記念にしてほしい」と呼び掛ける。

 開催時間は10時~16時。撮影時間は1家族60分程度。価格は2万2,000円~。申し込みは「ハートグラフ」のホームページで受け付ける。

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