盛岡で「皆既月食を見る会」 2年10カ月ぶりの皆既月食に合わせて

「普段は見られない月の姿を一緒に観測しましょう」と里見さん。館内2階では月食の写真も展示中

「普段は見られない月の姿を一緒に観測しましょう」と里見さん。館内2階では月食の写真も展示中

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 盛岡市子ども科学館(盛岡市本宮)で1月31日、「皆既月食を見る会」が行われる。

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 31日の夜に起こる皆既月食に合わせて開催される同会。皆既月食は太陽・月・地球が一直線に並び、月が太陽からの光によってできた地球の影に入り込んで隠れることで起こる現象。前回、日本で皆既月食が観測できたのは2015年4月で、2年10カ月ぶりとなる。前回は月が完全に地球の影に入る「皆既食」の状態の継続時間が短かったが、今回の皆既月食では1時間半ほど続くという。日本全国で観測でき、月が欠け始めから終わりまで3時間以上ある。

 次に同じ条件で皆既月食が観測できるのは2022年11月。同館学芸員の里見聡一さんは「月食はよくある天文現象だと思われがちなところもあるが、実は条件がそろわないと起きない珍しい現象。加えて、月食の始まりから終わりまでを日本各地でほとんど同じように観測できるのもとても貴重なタイミング」と話す。

 当日は20時48分から月の一部分が欠ける「部分食」が始まる。月は東側から徐々に欠けていき、21時51分から皆既食の状態となる。皆既食が最大を迎えるのは22時29分で、23時8分に終わりを迎え部分食状態となり始める。月食が終わり元の丸い形になるのは0時12分ごろ。皆既中は月が「赤銅色」と呼ばれる赤黒い色に見える。観測会では肉眼や天体望遠鏡で月を見ながら、同館学芸員が月食の仕組みや赤銅色に見える理由などを解説する。

 里見さんは「皆既中の月の色はその日の大気の状態によって違ってくる。その理由も解説するので答えが気になったら聞きに来てほしい」と話し、「地球に住んでいる私たちにとって身近な存在の月や太陽、そして宇宙に興味を持ってもらえたらうれしい」とも。「夜は冷え込むので、観測会に参加する人も、自宅などで観測する人も防寒対策を忘れずに気を付けて空を見上げて」と注意を呼び掛ける。

 開催時間は20時30分~23時30分。時間内自由参加。参加無料。雨天・曇天による中止の場合はホームページで告知する。

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