日経トレンディが主催する「米のヒット甲子園2016」で、今秋デビューした岩手県オリジナル水稲品種「銀河のしずく」が大賞米に選ばれた。
「米のヒット甲子園」は、消費者目線で今一番食べてほしい米を選ぶ新米の味覚審査会。おいしさに順位をつけるのではなく、味の個性を伝えることで「好みに合った米を食べてほしい」という思いで行われている。3回目の今年はコメの専門家である「五ツ星お米マイスター」にアンケートを実施し、77人のマイスターが推薦した160品種の中から得票数で上位に選出された9銘柄が最終審査にノミネートされた。
11月21日に東京都内で開かれた最終審査会では、9銘柄の米を同じ手順で炊飯し、料理研究家やタレント、フードジャーナリストなど7人の審査員が試食し、「硬さ」と「粘り」の評価を行った。審査員らは審査対象の9銘柄と、基準米となる2016年度産の新潟県・魚沼産コシヒカリを食べ比べて審査。基準米の硬さと粘りを「5」とし、それより硬いか軟らかいか、粘りがもっちりしているかあっさりしているかを10段階で評価した。その結果、味や食感といった総合的な面に加え、品種独特の硬さともっちり感が高く評価され、「銀河のしずく」が大賞米に選ばれた。
岩手県農林水産部県産米戦略室の星野圭樹さんは「岩手県が10年の歳月をかけて作り、心を込めて丁寧に育てられたお米が大賞に選ばれるのは本当にうれしいこと。銀河のしずくは透明感がある粒とかむほどに甘さを感じる味わいが特徴。今年デビューしたばかりの品種だが、これからも多くの人に食べてもらいたい」と話す。