岩手県内のデザイナー・クリエーターら有志が、「岩手アートディレクターズクラブ(岩手ADC)」を立ち上げ、11月3日から会員を募集している。
同クラブは東北初のADCで、クリエーターが個人の資格で参加・運営する非営利の会員組織。デザインや写真、映像などの分野を超えてクリエーター同士が交流し、作品を発表する場を設けることで、岩手県内全体のクリエーターの底上げと若手クリエーターの育成を図る。
事務局長を務める小笠原一志さんは「岩手にはデザインの現場で活躍する人が多い一方で、表に出てこない人もいる。クリエーターを目指す若者もたくさんいるが、就職先がなく、県外へ拠点を移してしまう。何とか地元のクリエーターが盛り上げて、デザインの力で岩手をより良くしたい」と話す。
会員資格は県内在住または県内に活動拠点があるプロのクリエーター。デザイナー、フォトグラファー、ライター、イラストレーターなど活動のジャンルは問わない。分野や職種に縛られることなく活躍するクリエーターが増える中、トータルで作品表現に関わっていることを基軸とする。会員区分は若手会員、個人会員、会社・組織会員、ボランティアスタッフの4つで、ボランティア以外は入会金・年会費が必要となる。
今後は、県内の企業や団体、個人がクライアントの作品を対象とした審査会「岩手 ADC コンペティション&アワード」を年に1回開催予定。会員、非会員問わず応募が可能。ポスター、広告、キャラクター、映像、ディスプレーなど作品を部門ごとに募集し、会員らが審査を行い、入選以上となった作品を掲載した「岩手ADC年鑑」を発行する。
小笠原さんは「たくさんのクリエーターと一緒に、良い作品を作って行きたい。少しでも興味があれば、ぜひ入会してほしい。作品の応募も心から楽しみにしている」と呼び掛ける。
詳しい入会案内や賞の応募要項などはホームページから確認できる。