総務省が5月17日に発表した家計調査(1月~3月分)で盛岡のヨーグルト消費金額が5年ぶりに全国1位となった。
同調査は全国約9000世帯を対象に、家計の収入、支出、貯蓄、負債などを毎月調査したもの。盛岡は2011年に全国1位になって以来、1位以外の上位を推移していたが、今回は5年ぶりに1位に返り咲いた。
豆腐の消費量が多いことでも知られる盛岡は、ヨーグルトの消費額が多いことは地元民にもあまり知られていない。この結果について、市内に住む50代の女性は「無意識のうちに購入していたので驚いた。ヨーグルトはそのまま食べるほかにも、料理や菓子作りにも使っている。冷蔵庫に入れていると便利なためいつも買っている」と話す。30代の男性は「子どもが好きなので毎日一緒に食べている。盛岡の周りには牧場が多いイメージ。そう考えると、ヨーグルトは身近な食べ物ではないか」と話す。
盛岡市に隣接する雫石町に工場がある小岩井乳業の担当者は「近年のプレーンタイプヨーグルトやギリシャヨーグルトの流行や、乳酸菌への興味・関心の高まりが要因の一つになっているのでは。当社でもさまざまな商品提案をしているが、ヨーグルトも盛岡が誇れる食文化だということをもっと知ってもらいたい」と話す。
岩手県内でヨーグルトを生産しているメーカーが多いことも、要因の一つという。イオンモール盛岡(盛岡市前潟4)専門店街1階で県内の特産品などを扱う「ふるさと百貨もりおかん」では、県内5メーカー10種類ほどのヨーグルトを取り扱っている。
店長の田澤愛美さんは「消費額1位と聞いて驚いたが、確かに購入していく人は多い。店頭に並べてもすぐなくなってしまう商品もあり、いつも決まったメーカーの商品を買う人が多いようだ」と話す。「一般的に流通しているヨーグルトはもちろん、県産のヨーグルトも種類が豊富。これを機に食べ比べしてみるのも良いかもしれない」とも。