一般社団法人「しあわせ計画舎」が運営する「本×福祉×まち」をコンセプトにした通所介護施設「フキデチョウ文庫」(盛岡市中ノ橋通1、TEL 019-624-2220)が7月10日、開設する。
施設では、近隣住民が利用できる図書サービスやコミュニティースペースを提供。「デイサービスを利用する高齢者だけでなく、近隣の人にも気軽に利用できるような施設にしたい」との思いから開設された。
施設内は、2階建て約80坪のスペースに本棚を設け、黒板や読書用のソファがある落ち着いた空間。1階には介護サービス利用者用の風呂が設けられておりエレベーターも完備している。寄付で古本を集め現在約2000冊の本を所有する。ソーシャル図書館「リブライズ」のシステムを利用して本の一部は貸し出しも行う。サークル活動などコミュニティースペースとしての利用も可能だ。
準備段階から岩手大学人文社会科学部五味壮平教授のゼミ生が関わり古本収集や本の配置に協力している。また、学生主体で地域との関わりを生み出すイベントを企画。7月6日には、施設見学会と本のワークショップを開催する予定。
同法人代表理事の沼田雅充さんは「これから高齢化が進むと社会は地域の機能がしっかりしていないと成り立たない。この施設で地域の役に立てることは精いっぱいやる。何かの時には地域の人に協力できるような関係を築きたい。地域に愛される施設になれば」と期待を寄せる。
開館時間は8時~19時(デイサービスは9時~15時)。