盛岡の「Cygアートギャラリー」(盛岡市内丸)で現在、岩手県出身の版画作家、高橋克圭さんの個展「顕現する厚み」が開催されている。
作品は、通常の版画とは違い、同じ版を何度も重ねることで「厚み」を表現したものが中心。紙を何枚も重ねたような物理的な厚みではなく、版を重ねることで、その作品の制作にかけた時間や、絵と絵の距離感に厚みを持たせている。
高橋さんは岩手県北上市出身。岩手大学芸術文化課程で版画を専攻し、主に銅版画を制作していた。卒業後は版画のみならず、ミクストメディアなどさまざまなジャンルの作品を制作。グループ展への出展や小さな個展は開いていたが、大きな個展は今回が初めてとなった。
同ギャラリーの清水さんは「入口正面に作家のマニフェストを掲示している。説明の少ない作品群を見る前に読んでおくことで、作品の見方がわかるようになる」と話す。
開催時間は11時~20時(21日・23日は22時まで、22日は18時まで)。入場無料。今月23日まで。22日にはワークショップや作家のトークショーを予定する。