被災地で小学生の「放課後支援」をしようと盛岡の有志が集まり週2回、現地に通っている。
企画したのは盛岡の会社「トライアングルカンパニー」(津志田南2)。支援先は沿岸部の田野畑村にある田野畑小学校。同校は村内でただ一つの小学校のため児童全員をスクールバスで送迎しているが、同じバスのため終業時間が早い低学年の児童は高学年の終業を待たなければならない。震災前までは保護者の協力を得て、ボール遊びや読書などの放課後活動をさせていたが震災後はその協力も難しくなっている。田野畑村出身の同社社長、上澤淳一さんがその現状を知り、子どもたちの知識や興味に応えられるもので「放課後支援」しようと今年5月から活動を始めた。
活動に協力しているのは眼鏡店、カラーセラピスト、アクセサリー店、染め物屋、ミュージシャンなど異業種の面々。9月24日の放課後支援は有志の一人、「スマイルメガネ研究舎」(矢巾町)の鬼柳祥章さんが「ビジョントレーニング」を行った。学力の未発達の原因が実は目の動作などの「視覚の未発達」から来る場合があるという。鬼柳さんはトレーニング用のおもちゃやイラストなどで子どもたちの興味を誘いながら視覚の訓練を行った。
上澤さんは「有志の方々のおかげで活動できる。子どもたちの笑顔でこちらも元気づけられている。今後は活動の範囲も広げていければ」と話す。