もりおか歴史文化館(盛岡市内丸1、TEL 019-681-2100)で現在、企画展「建築家 菊竹清訓の世界 ~か・かた・かたち~」が開催されている。
菊竹さんは、1959(昭和34)年に黒川紀章らと共に「メタボリズム」を提唱し、2000年には「今世紀を創った建築家100人」にも選ばれた世界的に知られる建築家。国内では江戸東京博物館(東京都墨田区)や出雲大社庁の舎(島根県出雲市)のほか、1970(昭和45)年に行われた大阪万博ではエキスポタワー、1975(昭和50)年には沖縄国際博覧会で海上に浮かぶ「アクロポリス」を設計したことで知られ、盛岡でも旧岩手県立図書館(現・もりおか歴史文化館)、岩手教育会館(大通1)、旧盛岡グランドホテル(取り壊し)と盛岡市を代表する3つの建築物を手掛けている。
同展は昨年春ごろから企画されていたが、残念ながら菊竹さんは昨年12月に急逝。結果的に回顧展となった。
展示は作品群により4つのカテゴリーで構成し、これまでに手掛けた建築物の模型のほか、アイデアの手描きスケッチなど、菊竹さんの仕事を間近で見られる内容。
「菊竹さんは世界的で活躍する建築家でありながら、盛岡で3つも仕事をしていることは意外に知られていない。地域の伝統やシンボルをモチーフにすることをモットーにしていて、この建物(旧岩手県立図書館)も岩手山をテーマに設計されている」と広報担当者。
開館時間は9時~18時(4月からは19時まで)。第3火曜休館。入館は無料だが、企画展は2階の歴史常設展とセットで一般=300円、高校生=200円、小中学生=100円。4月15日まで。シンポジウム「菊竹清訓のまなざし」(今月18日)、小学生を対象にしたワークショプ「未来のカタチ かたちのミライ」(同25日)も予定する。