「いわてビジネスグランプリ」受賞者決まる-IT技術開発会社ほか

スタートアップ部門でグランプリを受賞したサーガの高橋和良社長

スタートアップ部門でグランプリを受賞したサーガの高橋和良社長

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 「いわてビジネスグランプリ」が11月15日、ホテルメトロポリタン盛岡ニューウィング(盛岡市盛岡駅前北通)で開催され、各賞が発表された。主催はいわて産業振興センター(飯岡新田3、TEL 019-631-3820)。

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 今年で3回目を迎える同賞は、創業3年以内の企業が応募するスタートアップ部門と、創業3年以上で新たに事業転換を計る企業が応募するイノベーション部門の2部門で、それぞれグランプリが競われた。

 この日、応募総数23件の中から書類・一次審査を経て最終選考に残った8社(2部門から、それぞれ4社)が、事業計画案をパワーポイントによるプレゼンテーション方式で発表。大学教授、公認会計士、産業振興に関わる行政関係者など計5人の審査員が新規性、独自性、実現可能性などをポイントに厳正な審査行った結果、スタートアップ部門でIT技術開発会社のサーガ(北松園3)、イノベーション部門で工作機械メーカーの伊藤工作所(花巻市)が、それぞれグランプリを受賞した。

 スタートアップ部門でグランプリを受賞したサーガは、人の手形をかたどった木製のコップ「我杯」やドアノブ「カタノブ」を製造・販売する企業。木材加工から漆塗り、南部鉄器など、岩手の伝統工芸を活用しながら最先端の3次元スキャニング技術と成形技術の開発過程などが評価された。イノベーション部門グランプリ受賞の伊藤工作所は「乳牛排泄物清掃装置」を開発。高齢化が進む酪農家の糞尿処理作業の省力化を実現した点が評価された。

 サーガの高橋和良社長は「自分の手やご両親の手など、それぞれの思いを込められる製品。今年の春に販売を始めてから、大手企業の経営者や政治家をはじめ、さまざま方々に購入いただいている」と話す。「積み重ねてきたものを武器に、将来は株式公開を目指す」とも。伊藤工作所の伊藤達也さんは「酪農家である妻の実家が牛のふん尿処理に困っていたのがきっかけ。もともと食品メーカー向けの機械や装置を製造しているので、その技術を酪農の世界に生かせると考えた」と話す。同装置は来年から販売を予定している。

 グランプリ受賞社には賞金50万円とトロフィー、賞状が贈られた。このほか優秀賞、協賛企業賞、特別賞が受賞各社に贈られた。

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