宮澤賢治センターで5周年記念トークイベント-研究家が逸話を披露

森荘已池の娘で宮澤賢治研究家の森三沙さん

森荘已池の娘で宮澤賢治研究家の森三沙さん

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 岩手大学(盛岡市上田)に設置されている宮澤賢治の研究機関「宮澤賢治センター」の5周年記念イベントが6月24日、盛岡市産学官連携研究センター(上田)で開催された。

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 メーンイベントは賢治と親交が深かった直木賞作家の森荘已池(もり・そういち)の娘で宮澤賢治の研究家、森三沙さんによるトークイベントで、約50人が参加。盛岡大学の望月善次学長との対談で、作品の朗読を交えながら、「毎日食卓の話題に上るほど身近な存在だった」という賢治のエピソードを披露した。

 荘已池が賢治の処女作「春と修羅」を読んだときについて、森さんは「『こらてえへんだ、てえへんだ、てえへんだ』と3回叫ぶほど感動していた」と当時の様子を紹介。「当時50冊はあった萩原朔太郎や室生犀星の詩集が真っ黒に見えるほど無意味なものに見えたと話していた」と振り返った。

 同センターは現在、賢治の研究者やファンなど約370人で構成され、定例研究会のほか、企画展などを開催している。

 関連行事として、同大図書館のギャラリーで現在、企画展「関豊太郎と宮澤賢治~賢治が学んだ72の石たち~」を開催中。開館時間は10時~17時。7月24日まで。

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