岩手県公会堂(盛岡市内丸)で10月20日、「茶話『朗読会』」が行われた。会場はシニア世代を中心に約70人が集まり満席に。玄人はだしの朗読に聞き入った。
毎回無料で行い、今回で21回目となる同会は、盛岡市内の16人から成る朗読の愛好家の集まりが開催してきた。
この日朗読したのはシニア世代の愛好家のメンバーら14人。それぞれ持ち寄った宮尾登美子や井上ひさしなどの作品から、3分程度を抜粋し朗読した。
同朗読会は2003年にスタート。当初は市内にあった喫茶店「茶話」(さわ)に年2~3回ほど集まり、10人程度で朗読を楽しんでいたが、次第に朗読を聞きに来る人が増え同公会堂へ会場を移してから一気に来場者が増えたという。18回目からは同公会堂の中でも2番目に広い21号室で行うようになった。
メンバーらの世話人を務める西川恵子さんは「本好きなのはもちろんだが、それよりも本を読み聞かせるのが好き。プロのアナウンサーでもないのに、これだけ大勢の人が集まってくれるのはやりがいを感じる」と話す。中には老人ホームや学童保育施設で読み聞かせのボランティアをするメンバーもいるという。
「文学作品を深掘りするようなアカデミックな集まりではない」と話すのは同じ世話人の佐藤由紀子さん。「日ごろ通うカルチャーセンターで習った朗読の技を披露することが楽しみ」と謙遜(けんそん)する。
朗読会は今後も継続する予定。