岩手の昆虫812種、標本で初公開-レッドデータブック記載種も

岩手にいながら、見ることの少ない里地に棲む昆虫の標本が42ケース公開された

岩手にいながら、見ることの少ない里地に棲む昆虫の標本が42ケース公開された

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 岩手大学ミュージアム本館(盛岡市上田、TEL 019-621-6685)で現在、岩手の昆虫の標本展「岩手の里地に生きる昆虫たち」が開催されている。

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 展示される標本は、岩手県の里地(里山よりも広義で使われる環境保全地域を指す言葉)に生息する蝶やトンボ、蜂、クワガタ、カミキリムシなど814種3,000点以上。岩手県版レッドデータブックに掲載されているチョウセンアカシジミやゴマシジミなど、今は日常的には見られなくなった絶滅危惧種も含まれる。

 同ミュージアムでボランティア解説員を務める照井時彦さんは「岩手県の昆虫をここまで網羅した展示は初めて。最近は子どもでも虫を嫌う人が多いが、人間の生活と昆虫は共生できるということをこの展示を通して知ってほしい」と話している。「関東などの都市部では、約20年前から里山の保全が叫ばれてきたが、実は岩手は今が危ない。絶滅危惧種を守っていくための理解を深める場になれば」とも。

 岩手大学ミュ-ジアム本館は旧盛岡高等農林学校の図書室として1903年(明治36年)に建築された建物。宮澤賢治も利用した。岩手大学の敷地内にある。
 9月22日には岩手の昆虫の実態と保全について考えるパネルディスカッション「岩手の昆虫を守る」も開催される。場所は同大図書館で、開催時間は13時~。

 開館時間は10時~15時。入場無料。同展は10月31日まで。

岩手大学ミュージアム

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