岩手大学の図書館ギャラリーで現在、企画展「アザリアの咲くとき ~宮澤賢治と学友たち~」が開催されている。
同展は、今年創立60周年を迎える岩手大学が記念事業の一環として行うもの。宮澤賢治と共に同大学で学び、在学中に創刊した同人誌「アザリア」の主要メンバーだった保阪嘉内、小菅健吉、河本義行の4人にスポットを当てた内容。
展示内容は、同人誌「アザリア」の原本のほか、当時の賢治の生活をうかがい知ることのできる手紙、卒業アルバムなど、県外に住む親族らから提供された貴重な資料も含まれる。親友だった保阪嘉内がアザリアで書いた文章がもとで学籍除名処分になったことを知らせる賢治の手紙も展示する。
事務局担当者は「宮澤賢治の研究は盛んに行われている、同人誌の『アザリア』については、ほどんどなされていない。本展では、賢治が文学に触れ、学友らによって触発されていく様子が、手紙や資料などから感じられる」と解説する。
同人誌「アザリア」は、1917(大正6)年に創刊。賢治らが在学中に6号まで発行した。アザリアは「西洋ツツジ」の意。
開館時間は10時~17時。入場無料。今月19日まで。