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もりおか歴史文化館で「季節の人形」の企画展 行事から春の訪れ感じて

大きな享保びなや華やかな古今びな、有職びなが並ぶ一角

大きな享保びなや華やかな古今びな、有職びなが並ぶ一角

 上巳(じょうし)の節句(ひな祭り)や端午の節句に飾る人形をテーマにした企画展「季節を彩る人形-願う・愛(め)でる」が現在、もりおか歴史文化館(盛岡市内丸)で開かれている。

端午の節句にちなんだ飾りが並ぶ一角

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 3月から5月にかけてのひな祭りと端午の節句に合わせて、季節の行事を楽しんでもらうとともに、展示機会が少ない資料を紹介しようと企画した同展。同館で所蔵しているひな祭りと端午の節句に関連する資料を中心に、人形や飾りなどを展示する。企画展示室にひな人形を並べるのは約9年ぶりだという。

 担当学芸員の太田悌子さんは「季節物の資料は展示機会が限られている。今回は飾りというより、資料として人形が着ている着物の柄や、作りの細かさをじっくり見てもらおうと、毛せんの上ではなく、通常の展示室と同じ白黒の台座の上に展示した」と話す。

 展示は3章構成。1章は「季節を彩る人形の歴史」と題し、季節の行事ごとに飾る人形がどのように庶民の生活に定着したかを紹介する。ひな人形の始まりとされる紙製の立ちびなや、ひな人形と五月人形を売る市について描かれた絵図、子どもを守るために「着物の背中に目(縫い目)」を付ける「背守り」が縫い付けられた子ども用の着物などが並ぶ。

 2章はひな人形、3章は端午の節句の飾りを展示。2章では江戸時代の大きな享保びな、現代のひな人形の原型になった古今びな、公家の儀式や行事に関わる人の装束をまとった「有職びな」、雅楽の楽器を持った「五楽人」、在原業平や小野小町、柿本人麻呂など和歌の著名人を模した「六歌仙」と「和歌三神」の人形、子どもたちが着せ替えて遊んだ「市松人形」が並ぶ。

 太田さんは「日本の東では笛や太鼓の五人ばやし、西では雅楽の五楽人が好まれていたとされている。和歌の著名人の人形も、子どもたちの字がうまくなるようにといった願いが込められているようだ」と話す。

 3章では、端午の節句に飾るショウブが、武道や武勇を重んじる「尚武(しょうぶ)」と同じ読みであることから、よろいやかぶと、のぼり旗などを飾るようになったことを紹介。端午の節句に合わせて屋内外に飾られた五月飾りや、武者人形などが並ぶ。人形には、子どもがよろいを身に着けた姿のものや、源義経、豊臣秀吉、加藤清正などの人物を模したものもある。

 太田さんは「いつの時代も子どもたちの健やかな成長を願っていたことには変わらないが、暮らしと結び付き、人々が季節の楽しみとして親しんできた歴史もある。季節ならではの人形を眺めながら、春の訪れを感じてもらいたい」と話す。

 開館時間は9時~18時(入場受け付けは閉館30分前まで、4月1日からは19時閉館)。観覧料は、一般=300円、高校生=200円、小・中学生=100円(4月1日からは一般=450円、高校生=300円、小・中学生=150円)。第3火曜(祝日の場合翌平日)休館。5月10日まで。

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