「戦後80年企画展[続編]占領下の盛岡 住宅接収の実態」が1月15日から、もりおか啄木・賢治青春館(盛岡市中ノ橋通1)で開催される。
住宅接収という視点から、太平洋戦争の終戦後に連合国軍総司令部(GHQ)の占領下にあり、米軍部隊が進駐していた時期の盛岡について取り上げる同展。企画した中島航さんは、自身の高祖父の自宅「旧菊池俊司邸」が米軍将校家族の住居として接収されていたことを知り、在野研究者として盛岡における接収住宅について研究を行っている。昨年9月には「中間報告」と題して、調査の過程で見つかった資料などの展示を行った。
9月の展示には2日間で約350人が来場。来場者から新たな証言が寄せられるなどの収穫もあったという。「接収時の菊池邸に入ったことがあるという人からも声をかけられた」と中島さん。「当時のことを知る人がいればと思い続けてきたので、実りのある展示になった。これまで分からなかった部分について、輪郭がはっきりしてきた物事も多い」と話す。
今回は「続編」と題し、調査を進める中で新たに分かったことや証言を加え、前回は展示できなかった資料を取り上げる。接収により改築される前の菊池邸の間取りや正面図、側面図が書かれた書類や、坪数、持ち主が記された英語の書類、改築前後の状況が細かく説明された補償調書のほか、同じく接収を受けた「大矢ミツ邸」の関係者が保管していたGHQに送った抗議文に対する返信のコピー、進駐軍として盛岡を訪れた軍人が撮影した写真などを展示する予定。
期間中は中島さんが展示解説を行う日を設けるほか、トークイベントとワークショップを開催。1月17日は盛岡に進駐していた部隊を専門に当時の写真・記録の保存と発信を続けるジェレミー・C・ホルムさんがオンライン登壇するクロストークと、GHQが作成した月例報告書などの英字資料から占領下の盛岡について読み解くワークショップ、25日は「GHQに封印された馬の記録」と題し、岩手・盛岡にまつわる馬の歴史とGHQの関係を掘り下げるトークイベントを行う。
中島さんは「前回は文字資料が多かったので、今回は写真を増やした。盛岡が占領下にあった事実を知ってもらい、負の部分を含めて、今暮らしている盛岡の歴史を改めて見つめ、捉え直すきっかけにしてもらえれば」と話す。
開催時間は10時~17時30分(最終入場は17時、最終日は16時まで)。入場無料。今月28日まで。トークイベントとワークショップはウェブフォームで事前予約を受け付ける。参加料はトークイベント=各1,400円、ワークショップ=500円。開催時間と定員はウェブサイトに掲載する。