
「昭和元号制定100年記念事業」が10月1日もりおか町家物語館(盛岡市鉈屋町)で始まる。
昭和に関連するさまざまなイベントを行う同事業。同館は「懐かしのにぎわいに出会う」をコンセプトに、2014(平成26)年開館。昭和時代まで酒造りが行われていた建物や、昭和時代に建造された建物などを生かした複合施設で、施設内には当時の調度品などを飾っている。
今年は昭和100年に当たることから、スタッフは「施設のコンセプトに合わせて、何かイベントをやりたい」と考えてきたという。暑さが収まって気候が良い10月から11月にかけて、さまざまな形で昭和の懐かしさを感じられる複数のイベントを企画し、「昭和元号制定100年記念事業」として行うことにした。
10月1日からは盛岡出身の写真家・故渡辺克巳さんの写真展を開催する。渡辺さんは東京・新宿を拠点に、「流しの写真屋」として新宿で働く人々や歓楽街に集まる人々の姿を撮影していた。岩手県内での写真展は今回が初めてで、会場では銀塩プリント作品54点のほか、希少な写真集や使用したカメラなどを展示する。4日はオープニングセレモニー&トークショー、14日写真展関連のトークイベントを行う。
10月11日・12日は「昭和百年音楽コンサート」と題し、各日2つの音楽団体が出演。。昭和歌謡などの懐かしい楽曲を演奏する。同コンサートは市と市民活動団体などが協働して街づくり活動などに取り組む「盛岡市市民協働推進事業」の一環で、両日、盛岡駅西口と同館を結ぶ無料シャトルバスを運行して交通手段実証調査などを行う。「三陸振興応援物産市」も同時開催。
10月25日・26日にはコンテンポラリーダンスの公演、11月2日はピアノと朗読のコンサートがを行う。担当者の村岡初江さんは「写真や音楽などさまざまな形で昭和という時代を感じてもらいたい。当時を知っている世代の皆さんはもちろん、若い皆さんにもレトロさを楽しんでもらえたら。町家物語館の雰囲気と一緒に昭和の懐かしさに浸ってほしい」と話す。
各イベントの詳細はもりおか町家物語館のウェブサイトで公開する。渡辺克巳写真展は同館と「もりおか啄木・賢治青春館」で前売り券を販売する。料金は一般=600円、中学・高校生=300円(以上、当日は100円増)、小学生以下無料。音楽コンサートは同館で前売り券を販売。料金は1,500円。