
イッセー尾形さんによる一人芝居「イッセー尾形の右往沙翁(さおう)劇場 番外編 銀河鉄道に乗って in 盛岡2025」が10月4日・5日、盛岡劇場(盛岡市松尾町)メインホールで行われる。
同作は、宮沢賢治ゆかりの地への旅をきっかけに始まった雑誌「Coyote」での連載「賢治再訪」シリーズの単行本「人情列車」の出版を記念して創作した新作芝居。賢治の作品から着想を得て、市井の人々を演じる。「賢治作品は全てを語っていない、『こうですよ』と限定しないのが魅力」とイッセーさん。「賢治は童話を作り、詩を作り、言葉から生まれる世界を作ってつくっている。それが自分のやっている作業と似ているように感じて、心引かれる」と話す。
盛岡での公演は2023年以来、2年ぶり。会場となる盛岡劇場について、イッセーさんは「来たいと思う場所」の一つに挙げる。「十数年前に事務所から独立してフリーになって、もう芝居はできないかなと考えていた時に、でも盛岡劇場でもう一回やりたいという思いがあった。こんなにこの劇場に憧れていたんだと気付いた。普通の劇場なんだけど、引かれるものがある」と笑顔を見せる。
今回の一人芝居では銀河鉄道が登場するネタや、宮沢賢治記念館に訪れる人々の話、クマが出てくる話、田舎のおばあさんが登場する話などを用意。「前に盛岡駅の辺りにクマが出たとニュースで見たから、盛岡らしさも感じてもらえるかも」とイッセーさん。「盛岡での公演はいつも楽しみ。賢治作品から発想したネタばかりだが、『どこが賢治なんだろう?』と思うものが多いと思うので、賢治のことは頭の隅に置きつつも、素直に真っすぐ芝居を受け止めてもらい、面白く思ってもらいたい」と話す。
両日とも14時30分開場、15時開演。全席指定。前売り料金は、一般=5,500円、U-25=2,700円。盛岡劇場のほか、盛岡市文化振興事業団インターネット・チケットサービス、パルクアベニュー・カワトク、チケットぴあ、ローソンチケットなどで取り扱う。